39 基礎心力 | 読むカウンセリング

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親からの虐待、両親の蒸発、いじめ、不登校、対人恐怖症、うつ、母の死は私のせいという罪の意識から解き放たれた心理カウンセラーが、自ら体験した心の癒し方をお伝えします。

初めての方へ

この物語は
トラウマ(心の傷)に関するカウンセリング
テーマにした架空のお話です。
まずは、プロローグからお読みくださいね。


――


39 基礎心力



「基礎心力?」
初めて聞く言葉に戸惑い
カウンセラーに聞き返した。

「基礎心力とは、基礎体力の体という字を
 心という字に入れ替えた造語です。

 体に大きな負担をかける
 治療を行う場合

 本人の基礎体力がないと
 治療そのものが危険です。

 心に大きな負担を掛ける
 カウンセリングを行う場合
 
 本人の基礎心力がないと
 カウンセリングそのものが
 危険になります。

 体の手術を受ける時に
 基礎体力が必要になるように

 心と向き合う時にも
 基礎心力が必要になるのです。

 その基礎心力を高めるために
 あなたは三つのことを
 変えていかなければなりません」

「何ですか?」

「食事と睡眠と運動です。

 体と心は切っても切り離せない
 関係にあります。

 心が不安定になれば
 食事と睡眠は乱れ、運動をしなくなり

 食事と睡眠が乱れ、運動をしなくなることで
 心はより不安定になっていきます。

 あなたがこれまでと同じやり方の
 食事と睡眠と運動をすれば
 これまでと同じ結果を
 得ることになるでしょう。

 あなたが違うやり方をすれば
 違う結果が表れてくるでしょう。
 選ぶのはあなたです」

「具体的には
 何をすればいいんですか?」

「食事については
 ジャンクフードやお菓子など甘いもの
 アルコールなどの刺激物の飲食を控えて
 朝、昼、夜と同じ時間に取ること。

 睡眠については、夜寝て朝起きること。

 運動については
 外に出て
30分以上の散歩をすること。

 この三つを1ヶ月以上続けられること。

 カウンセリングを受けるのは
 その後の方がいいでしょう」

「1ヶ月・・・」
1ヶ月という時間を途方もなく長く感じ
思わず溜息が出た。