ドラマ:Motherで想うこと。 | 命・生きる。というコト。

命・生きる。というコト。

DV父との闘い。ヒトの残酷さ、悲しみ、命の尊さなどについて綴っています。

あれほど


私が可愛くなかったのなら


いっそ捨ててくれればよかったのに。



小さな片田舎の


気の小さい男は


そんな勇気もなく、


かわりに


矛先を


飼い犬たちに向けていたんだろう。


私が犬がダイスキで、


捨て犬を拾ってきては


いつの間にか


忽然と


犬小屋からいなくなっていた。


何匹かも覚えていないくらい。





思春期になった私に母は


「お父さんが逃がしたり、袋に入れて川に捨ててたんだ・・・。」




5歳くらいの時、


犬の泣き声とヤツの罵声で


夜中によく目が醒めた。


障子越しに見えるシルエットは、


それはそれは恐ろしい影絵だった。


何で打っていたかはわからないけれど、


「ちくしょう!ちくしょう!」


とヤツが大声で叫びながら


棒みたいなもので犬を思い切り打っている。


そのたび


犬は


哀しそうな


痛そうな声で


「キャーンっ!キャーン・・・!」


と泣く。


私は怖くて


布団をアタマから被り、


耳を塞いで


その時間が終わるのをひたすら泣きながら待っていた。




神様がいたら


私が地獄に堕ちますか?


ヤツが死ぬとき、


犬達にしてきたような同じ痛みを


長い時間をかけて


してやりたい。



“静かに息を引き取る”



なんて安泰な死に方、



絶対許せない。