義弟の気持ち… | フォゲットミーノットのブログ

フォゲットミーノットのブログ

ブログの説明を入力します。

明日義弟の誕生日ですが、今日の日が皆都合が良いので、晩ご飯を家族で食べました。



舅が脳梗塞を患い、介護を受ける身になり早1年半が過ぎました。



言語障害、嚥下障害、オムツ生活、昨年土間で転けて右手の骨折から時間が経ち過ぎ、元通りに屈折が戻らず姑が食事介助をしています。


普段は義弟が洗濯と下の世話その他のことをしてくれています。



義弟は長い間引きこもりの生活をしていましたが、父親の病気がきっかけでずいぶん変わりました。



嫁いで23年が過ぎましたが、それまでそんなに話すこともなかったし、出会うことすらが数えるほどでした。



普段は近くに別に暮らしていますが、家族皆で食卓を囲んでも部屋から出てきませんでした。



舅が病気になる半年前に、私が脳梗塞で舅が亡くなる夢を見ました。



そんな因縁があるんだと思いましたが、その半年後に病気になり、介護される身になってしまいました。



でも亡くなってしまわず、不自由ながら生かされました。



救急外来で診察していただき、脳梗塞で入院することになった時、姑に「マイナスをプラスに変えよな!」と話しました。



それから徐々に父に関わっていき、今では在宅介護で父の世話をほとんどしてくれるようになり、病院への付き添いやスーパーへの買い物等と行動範囲も増え、昨年初めて誕生日の食事会に出てきてくれて、私たち家族と一緒にこたつに入ってクルクル寿司を食べました。



今年も昨年同様、クルクル寿司を買ってきて、私がサラダを作って持っていき、みんなでこたつに入って食事をしました。
ケーキも食べましたが、ミルクココアは弟が台所でみんなの分を作ってくれました。



日頃舅のお世話を本当に良くしてくれています。
姑も高齢ですので、老老介護は大変で一人では無理があります。



国民年金で家族三人細々と暮しているので、施設に預ける余裕もありません。



長い間社会から断絶して暮してきた弟です。
私も嫁いできた最初の頃はこの家の人間に不信感いっぱいでした。



姑に対しても舅に対しても夫に対しても批判的に責めたこともあります。



「なんでほったらかしにするんや!」



今と違って相談できるところも少なかったかもしれません。



頑なな弟の心が閉じてしまい、家族の思うようにはならなかったのかもしれません。



私も若かったし、自分の子育てにいっぱいいっぱいで、何でも話ができる関係にもなっていなかった私も、そこまで関われていませんでした。



姑に対して批判をしている最中に、私の頭の中には自分の子供もこんなことになるんじゃないか…という思いもよぎったこともあります。



年月が過ぎ息子が小学生の頃不登校になり、私も姑と同じような立場を経験しました。



色々ありましたが、弟もこれまで親に心配をかけ、親不孝を長年してきましたが、今はこれまでできなかった親孝行をしてくれて、夢のごとくに舅が亡くなっていたらそれもかなわなかったことですが、寿命をいただき親孝行できる時間を与えていただいたんだと思います。



親孝行は徳積みです。無職で就職経験はありませんが、愚痴不平不満もこぼさず、腰痛持ちながら黙々と父親の介護に身を捧げています。



私の夫は「そんなんようせん!」と言いますが、弟には頭が下がります。



日頃のねぎらいもなかなかできていない私ですが、弟がしてくれているから、私も勤めができる身です。



弟の心の中ははかり知ることはできませんが、青春時代がどこかに飛んで行ってしまった弟が、小さなことでも何か喜びを感じてほしいと思うし、ニートでも今では日常生活では自立できているので、これから先はどうなるか、どうするかはわかりませんが、私は家族として関わっていくだけです。


世の中にはできる人とできない人、努力する人しない人、器の大きい人小さい人色々ありますが、できる人は自分でどんどん進んでいかれると思います。



社会的弱者と呼ばれる人であっても、人生の落ちこぼれだと劣等感の塊のような人であっても、意味があって生かされていると思うし、何でもできる人がしないことをできる人かもしれないし…



人ひとりひとりは尊重されなければならないと思います。



人格否定されることは辛いものです。



これまで転々といろんな職場体験をしてきた私も、人格否定された似たような体験もしてきているので、人の痛みも少しはわかります。



だから勝ち組と呼ばれる方で、人生の成功者で、知識もあり何でも行動を起こせる人であっても、そこに慢心が生まれ、できない人を批判されるようなら、そこで人間性を貶めることになると思うのです。



かつての私が、夫の身内を批判的に思っていたことは、実は「お前は何様だ!」と誰かに言われそうなことなんでしょうね。



ご馳走したときは、


「今日はありがとうございました!」


といつも言われますが、今年は


「すまなんだなぁ…」


と夫にも声をかけられ、


私の娘や息子にも


「今日はありがとうな!」

と言われていました。



こちらこそいつも両親のお世話をありがとうです…