18歳から24歳までの青春時代に、地元のボーイスカウトのリーダーをしていましたが、発団した年のある月のリーダー会の案内を兼ねて、当時お世話になっていた隊長からのお手紙でした。
その文面は全然記憶には残っていませんが、今この歳になったら、凄く心に響き、隊長の思いが伝わってきます。
ご紹介しますね。
親愛なる友へ…
3月のプログラムについて、次のとおりリーダー会を行います。
年度しめくくりのリーダー会ですから、全員の出席をお願いします。
*昭和〇〇年〇月〇日
午後5:00時
*集合場所……隊長の家
みんなもそうであろうと思いますが、僕自身にとっても人生の一つの節であった〇月〇日の発団式。
以来、副長やデンマザーのみんなは、本当に良くやってくれたと思います。
19~20才といえば、青春ド真中。
友だちとお茶を飲んだり、しゃべったり。男の子(女の子)とドライブしたり、映画を見たり。それの方が、楽しいのに決まっています。
しかし、「奉仕」の一言。銭もうけどころか、反対に、お金をつかわせたことと思います。
みんなのがんばりには、ただただ頭が下がるのみです。
むくわれることを求めてはいけませんが、天は知っています。神は知っています。善行は、必ずむくわれます。真実が一番強いのです。
これは、僕の信念です。このことを信じて、お互いがんばりましょう。
人間は、本当に心の動物だと思います。
悪いことをやっていると、道を歩いていても肩をすぼめます。
良いことをやっている、そんな気持だけで胸をはって歩けるものなんです。
ベーデン・パウエル卿(スカウト運動の創始者)が言ったように、
「奉仕できる幸福」
このことをライフワークに子供たちのために、がんばりたいと思います。
「奉仕できる幸福」なんて、いつになったら抵抗なく言えるのか?
死ぬまでにできるかどうか。
リーダーお互いに助け合っていきたいものです。
みんなのがんばりには頭が下がりますが、もう一つ頭の下がることがあります。それは、みんなのお父さんや、お母さん、家族の人たちです。
特にデンマザーのお母さん。若い娘が夜に出ていく、このことの理解だけでも大変な勇気だと思います。
隊長は、本当は恥ずかしがり屋だから、面と向かってはお母さんになんかはよう言わないから、機会があればみんなから、隊長の気持を伝えて欲しいと思います。
一年を終えるにあたって、思ったままを書いてみました。ボーイスカウトには、終りはありません。4月からまたがんばりましょう。
僕一人が、興奮しているのかもしれないが、ちょっとばかり「やることの、すばらしさ」がわかってきたような気がします。みんなは、どうでしょうか。
〇〇,〇〇,〇〇,〇〇,〇〇,〇〇,〇〇。
〇〇,〇〇,〇〇,〇〇,〇〇。(リーダーの名前)
なんべんも言って、“耳にたこ出来た。”かも知れないが、本当にありがとう。
みんなのガンバリの気持がうれしい。心がうれしい。
2月〇〇日
カブスカウト隊隊長〇〇
隊長は文才があるというか、創造力、企画力もすぐれていて、詩のセンスがありましたね。
これはおまけです

《隊長の今月のうた》
北の空は、まだ鉛色。
でも、冬のセーターは脱ぎすてて出かけます。
やわらかな陽ざしに、春を感じたから。
青さの増した空に、春を感じたから。
軽くなっていく空気に、春を感じたから。
そして、あなたとの電話の約束にも、春を感じたから……
(19歳の私には解らなかった隊長の思いも、歳を経た今ではよく解ります…… いや~ほんま懐かしい!)