最近とにかくよく見かけるこの人
基本的にこういう類の人は嫌いなんだけど
この人は例外的に好きだ
というのは、別にこの人の思想がすごいってわけじゃなくて
この人の「かみくだく力」っていうか、
それこそ「わかりやすく伝える技術」がもの凄いと思うから
オレとおんなじくらいの年(もうちょい上も?)の人にとっては
この人はこどもニュースの「お父さん」であったはずだ
ときどきふと思う
オレって、毎週こどもニュースを見てるこどもより賢いだろうか
って
確かにこちとら大学生だ
専門的な知識も負ける自信はないし、
一般的な知識だって説明できる自信はある
けど
本当にわかってるのかって言われたらどうか
高速増殖炉ってどういう仕組みかわかるか?
在宅起訴ってどういうことかわかるか?
株って何かわかるか?
子どもに聞かれて返答に窮したら
親のメンツは丸つぶれだ
もし自分にその年齢の子どもができたら
あたかも子どもに付き合っているフリをして
こどもニュースを見ることにしよう
と
話はだいぶ脱線したけれど
この人はとにかくエライと思う
最近最も感心している企画は
朝日新聞の夕刊に連載している
「池上彰の新聞ななめ読み」である
書いていることは大したことないといえばないのだが
朝日新聞も躊躇せず斬る
(しかも鋭くもなく、鈍くもなく、
ちょーどいい歯切れ良さで)
そのスタイルはなかなか見もので、
この記事のためだけに夕刊をとってるといっても
過言ではない
いや
それはさすがに過言だが
まぁそれくらいすごいということだ
それでそれで
この人の文章術はぜひ知りたいと思っていたのだが
非常に残念なことに
これまで書かれた彼の文章指南はいずれもヒドイ出来だ
ビジネスマン向けに書かれていたりするから
その人たちにはいいのかもしれないが
彼の得意とする「わかりやすさ」とはちょっと違う
いや、もっとも全てを読んだわけじゃないよ
だってものすごい数なんだもん
同じく講談社現代新書の
『相手に「伝わる」話し方』も読んでない
一応断っとく。
それで、この本
これは非常にイイ本だ
なにより、ところどころに見える
著者の知的謙抑がいい
あれ
こういうのって知的謙抑っていうのかな
わかんないけど
とにかく謙虚だってことだ
無知であることを恥じない
むしろそれを誇りとしている向きさえある
「一九九四年に始まった一回目の放送で、いちばんわかりにくい重要なニュースは、「高速増殖炉『もんじゅ』が運転開始」でした。
「高速増殖炉ってなに?」
子どもにはわからないですよね。いや、大人だってわかっている人はあまりいません。これをどう説明すればいいか。そのためには、まず私が勉強です。」(p.83)
この「まず私が勉強です」という爽快さ!!
もんじゅと聞けば、小学生でも
ちょっとはわかったような気になるものだ
それを自分をさっさとわからない側に位置付け、学ぶ
これこそ真に効率的な知的作業だと思える
時には、チクチクと痛い文句もある
「余談ですが、民放のニュースの場合、キャスターやリポーターが、「こちらのフリップをご覧ください」というシーンがありますね。「フリップ」というのは業界用語。業界に詳しくない一般の視聴者に対して、専門用語を使ってはいけないのです。「こちらの図をご覧ください」「この地図で見ると」と言えばいいだけのことです。」(p.64)
別に「フリップ」くらい一般人だってわかるだろう
そう反論したくもなる
しかし、著者は
「だからといって、なぜ使うの」
と問い返すに違いない
言われてみれば、その通りなのだ
確かに難しい専門用語を使う風潮が
まだ青二才の大学生にさえある
社会人ならいわずもがな
しかし著者はそれを知的怠慢と斬る
いや、そう言っているわけじゃないんだが
それをヒシヒシと感じさせる
この本は、わかりやすい言葉で
訥々と自省させてくれる本なのである
思うに、これは編集者の堀沢女史のおかげに違いない
オレはこの堀沢女史が大好きだ
だから、最後のこの文はこの本の玉に傷
「この本を担当した編集者の堀沢加奈さんは、「自分は話が下手だ」といつも落ち込んでいるそうです。でも、第10章の最後で書いたように、「自分はどうして話が下手なのだろう」という自問自答、謙虚な気持ちを忘れないことで、相手の心をつかむ能力を身につけました。その証拠が、この本です。嫌がる私に、いつしかこんな本を書かせていたのですから。」(p.238)
なんか堀沢女史に対して上から目線なのが気に食わんw
基本的にこういう類の人は嫌いなんだけど
この人は例外的に好きだ
というのは、別にこの人の思想がすごいってわけじゃなくて
この人の「かみくだく力」っていうか、
それこそ「わかりやすく伝える技術」がもの凄いと思うから
オレとおんなじくらいの年(もうちょい上も?)の人にとっては
この人はこどもニュースの「お父さん」であったはずだ
ときどきふと思う
オレって、毎週こどもニュースを見てるこどもより賢いだろうか
って
確かにこちとら大学生だ
専門的な知識も負ける自信はないし、
一般的な知識だって説明できる自信はある
けど
本当にわかってるのかって言われたらどうか
高速増殖炉ってどういう仕組みかわかるか?
在宅起訴ってどういうことかわかるか?
株って何かわかるか?
子どもに聞かれて返答に窮したら
親のメンツは丸つぶれだ
もし自分にその年齢の子どもができたら
あたかも子どもに付き合っているフリをして
こどもニュースを見ることにしよう
と
話はだいぶ脱線したけれど
この人はとにかくエライと思う
最近最も感心している企画は
朝日新聞の夕刊に連載している
「池上彰の新聞ななめ読み」である
書いていることは大したことないといえばないのだが
朝日新聞も躊躇せず斬る
(しかも鋭くもなく、鈍くもなく、
ちょーどいい歯切れ良さで)
そのスタイルはなかなか見もので、
この記事のためだけに夕刊をとってるといっても
過言ではない
いや
それはさすがに過言だが
まぁそれくらいすごいということだ
それでそれで
この人の文章術はぜひ知りたいと思っていたのだが
非常に残念なことに
これまで書かれた彼の文章指南はいずれもヒドイ出来だ
ビジネスマン向けに書かれていたりするから
その人たちにはいいのかもしれないが
彼の得意とする「わかりやすさ」とはちょっと違う
いや、もっとも全てを読んだわけじゃないよ
だってものすごい数なんだもん
同じく講談社現代新書の
『相手に「伝わる」話し方』も読んでない
一応断っとく。
それで、この本
- わかりやすく〈伝える〉技術 (講談社現代新書)/池上 彰
- ¥777
- Amazon.co.jp
これは非常にイイ本だ
なにより、ところどころに見える
著者の知的謙抑がいい
あれ
こういうのって知的謙抑っていうのかな
わかんないけど
とにかく謙虚だってことだ
無知であることを恥じない
むしろそれを誇りとしている向きさえある
「一九九四年に始まった一回目の放送で、いちばんわかりにくい重要なニュースは、「高速増殖炉『もんじゅ』が運転開始」でした。
「高速増殖炉ってなに?」
子どもにはわからないですよね。いや、大人だってわかっている人はあまりいません。これをどう説明すればいいか。そのためには、まず私が勉強です。」(p.83)
この「まず私が勉強です」という爽快さ!!
もんじゅと聞けば、小学生でも
ちょっとはわかったような気になるものだ
それを自分をさっさとわからない側に位置付け、学ぶ
これこそ真に効率的な知的作業だと思える
時には、チクチクと痛い文句もある
「余談ですが、民放のニュースの場合、キャスターやリポーターが、「こちらのフリップをご覧ください」というシーンがありますね。「フリップ」というのは業界用語。業界に詳しくない一般の視聴者に対して、専門用語を使ってはいけないのです。「こちらの図をご覧ください」「この地図で見ると」と言えばいいだけのことです。」(p.64)
別に「フリップ」くらい一般人だってわかるだろう
そう反論したくもなる
しかし、著者は
「だからといって、なぜ使うの」
と問い返すに違いない
言われてみれば、その通りなのだ
確かに難しい専門用語を使う風潮が
まだ青二才の大学生にさえある
社会人ならいわずもがな
しかし著者はそれを知的怠慢と斬る
いや、そう言っているわけじゃないんだが
それをヒシヒシと感じさせる
この本は、わかりやすい言葉で
訥々と自省させてくれる本なのである
思うに、これは編集者の堀沢女史のおかげに違いない
オレはこの堀沢女史が大好きだ
だから、最後のこの文はこの本の玉に傷
「この本を担当した編集者の堀沢加奈さんは、「自分は話が下手だ」といつも落ち込んでいるそうです。でも、第10章の最後で書いたように、「自分はどうして話が下手なのだろう」という自問自答、謙虚な気持ちを忘れないことで、相手の心をつかむ能力を身につけました。その証拠が、この本です。嫌がる私に、いつしかこんな本を書かせていたのですから。」(p.238)
なんか堀沢女史に対して上から目線なのが気に食わんw