私は高校を卒業してから、商店街の中にある自分の家で働いてました。
それと同時に、その商店街の青年部に所属。1年に1度ある夏祭りの企画にかかわったり、商店街の中でフリーマーケットを企画したりしていました。
青年部では先進的な街づくりをしている商店街の視察旅行に行ったり、商店街の活性化についての講演を聞かせてもらったり、夏祭りやフリーマーケットの企画をさせてもらった事で、かなりの勉強をさせてもらいました。
なかでも、夏祭りの企画では、自分で自分が呼びたいと思った横浜中華街の獅子舞に交渉したり、商店街の中にフリーマーケット形式に出店してもらう店を集めたりと大変な思いをしましたが、なかなかできない経験をさせてもらったと今でも感謝しています。
その頃、私は日本に留学に来ている留学生たちと仲良くしていたので、その留学生たちにも自分の国の料理を屋台で出してもらったのですが、思うように売り上げが伸びません。
私はその留学生たちに「ごめんね。あんまり売れなくて…。」と声を掛けたのですが、その中の1人がこう答えてくれました。
「僕たちはここに店を出せた事で、1日だけかもしれないけど、社長になれたんだよ。ありがとう」
この言葉を聞いた時、今まで商店街の中にいた自分が気づけなかった事に、気づかされたような気がしました。
正直、商店街の中には、継ぎたくもなかった店を継がされた人、“暇だ暇だ”とぼやいてばかりの人、ただなんとなく店をやっているだけの人…いろんな人がいます。商店街にかかわるようになって、そういう人を見るたび、悲しい思いをしていたのですが、この言葉で、まだまだ街づくりに可能性があると思ったのです。
その言葉どおり、留学生たちは、暑い中、たどたどしい日本語で、前を通るお客さんに一生懸命声をかけ、試食を出したり、即興でチラシや看板を作り、汗だくになりながらも楽しそうにお店をやっていました。
また留学生以外の出店者たちもニコニコしながらお店をやっていました。
お店をやるって楽しい事なんだ。
長年商店街の中で商売をやっていると、こんな当たり前のことさえ、忘れてしまいます。
この気持ちを店主1人1人が思い出し、お店をやっていけたなら…。
1番お金が掛からない、最高の再開発になるでしょう。
香港旅行に行ったこと、この留学生の言葉、私の街づくり熱はどんどんと上がっていきました。
さてさて、今後どうなる事やら…。
