雨の日の思い出この言葉で
思い出したはるか昔なのに
鮮明に浮かびあがった真っ赤な
布で作られた傘でした。
小学生だった私が母に初めて
おねだりをして買ってもらった
傘でした。
早く傘をさして出かけたくって雨の日が待ち遠しかったものです。念願の雨の日に傘をさして外にでた時に聞いたことのないような雨音が聞こえてきました。何て言ったらいいのでしょうか傘にあたる雨粒のはじける音がいっまでもきいていたいほどの耳に優しい音でした。
そして雨をうけただけ布の傘の赤が濃く滲んでいくのを傘の下からながめながら濡れるのではないかと指で傘に触れた事を50年も過ぎましたがはっきりと思い出す事ができました。