JP1/AJS3 環境移行のポイント | 人生中盤から色々学ぶ(ブ)ログ

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JP1/AJS3の環境を移行するに当たってのポイントについて調査している内容をまとめます。

 

■見るべき資料

JP1/Automatic Job Management System 3 運用ガイド
http://itdoc.hitachi.co.jp/manuals/3021/3021310720/INDEX.HTM

 2. バックアップとリカバリー

 4. ジョブネットの退避・回復

JP1 Version 10 JP1/Base 運用ガイド
 3.5 バックアップとリカバリー
 8. ユーザー管理の設定http://itdoc.hitachi.co.jp/manuals/3021/3021300120/INDEX.HTM

 

■概要

基本的には「移行元でバックアップ→移行先でリカバリ」の流れになる模様。

その為、移行先では「OS構築→JP1/Baseインストール→JP1/AJS3インストール」を事前に済ませておく。

統合インストーラにはBaseとAJSが同梱される場合があるが、インストール順序を守る必要があるので、Baseのみインストールしてから、AJSをインストールする。

セットアップ内容については環境毎、設計内容で様々なので割愛。

 

 

■実施する作業

移行の為に実施する作業は以下の通り(※調査中の為これが全てかは分からない)

  • ユーザーマッピング定義
  • 認証サーバのJP1ユーザー定義
  • エージェント定義
  • ジョブユニット定義
  • 共通定義情報
共通定義情報は、移行元先で環境が異なる部分に留意する必要がある。
 
 

■各種定義の移行

①JP1/Baseユーザーマッピング関係の定義の移行
なお、OSユーザーのパスワードは個別に設定が必要です。
1. 移行元で定義を取得

jbsgetumap > jbsUmap.txt(任意名称でよい)

 

2. jbsUmap.txtを移行先へコピー
移行元と移行先で異なるOSユーザーを割り当てる場合は編集が必要
「サーバホスト名」にマネージャホスト名を定義している場合は移行先のホスト名に変更する、または「*」指定に変更する

3. 移行先でパスワード定義ファイルを作成
ユーザーマッピングで利用するOSユーザーとパスワードを以下の形式で設定

(ファイル名は任意。ここではjbsPass.txt)

OSユーザー名1:パスワード

  :


4. 移行先で[パスワード管理]にOSユーザーを一括登録

jbsmkpass -f jbsPass.txt

[パスワード管理]に事前に設定した情報がある場合、jbsmkpassコマンドで上書きされる

5. 移行先でユーザーマッピングを設定

jbsmkumap -f jbsUmap.txt

 

 

②JP1/Base認証サーバのJP1ユーザー関係の定義の移行
1. 移行元で定義を取得
・インストール先\JP1Base\conf\user_acl\JP1_Passwd
・インストール先\JP1Base\conf\user_acl\JP1_UserLevel

2. 取得した定義ファイルを移行先の同ファイルと置換
 

3. 移行先で設定を反映する
サービス起動時に変更が反映される。稼働中に変更を反映したい場合は以下のコマンドを実行。

jbs_spmd_reload



③エージェント定義の移行
1. 移行元でサブミットジョブ実行環境の定義を取得

jpqexport -dt isam -co jpqexp.txt(任意名称でよい)

 

2. 移行元でエージェント管理制御の実行エージェントの定義を取得

ajsagtprint -l > ajsagt.txt(任意名称でよい)


3. 取得したファイルを移行先へコピー
※移行元と移行先で実行ホストが異なる場合は変更が必要

4.  移行先のサブミットジョブ実行環境DBを作成

(「$system」の定義のみの場合は移行不要)
 4-1. JP1/AJS3のサービスを停止する

 4-2. インストール先\JP1AJS2\database\queue\以下のファイルを削除

 4-3. コマンドでDBを作成

jpqimport -dt isam -ci jpqexp.txt

 4-4. JP1/AJS3のサービスを再起動する

5. 移行先でエージェント定義を設定

(「@SYSTEM」の定義のみの場合は移行不要)

set JP1_USERNAME=jp1admin

ajsagtadd -i -f ajsagt.txt



④ジョブユニット定義の移行
1. 移行元で定義を取得

ajsprint -F スケジューラーサービス名  "/*" > ajsunit.txt(任意名称でよい)

例:AJSROOT1以下の全ユニット定義を「E:\tmp\ajsunit.txt」に出力
ajsprint -F AJSROOT1 "/*"  >E:\tmp\ajsunit.txt


2. 移行元でルートジョブグループのカレンダー情報を取得

ajsprint -F スケジューラーサービス名 -d / > rootcal.txt(任意名称でよい)


3. 移行元でルートジョブグループ定義の情報を記録
ルートジョブグループ(デフォルトではAJSROOT1)の以下定義を記録する
・コメント、所有者、JP1資源グループ、基準時刻、基準日、月区分

4. 取得したファイルを編集
移行元と移行先で値が変化する項目について、取得したファイルを編集する。

各項目の定義ファイル上の表現については下記を参照

ジョブネット定義情報の記述方法

http://itdoc.hitachi.co.jp/manuals/3020/30203S1132/AJSP0128.HTM


5. 移行先にジョブネット定義を反映

ajsdefine -F スケジューラーサービス名 ajsunit.txt


6. 移行先にルートジョブグループのカレンダー情報を定義
(取得したカレンダー情報の中身が空の場合は実施不要)

ajscalendar -F スケジューラーサービス名 -c -df rootcal.txt /


7. 記録したルートジョブグループの定義を再設定

8. 必要に応じてジョブネットを実行登録
※ajsefineコマンドで定義した時点では「未登録」状態の為