劇団大川 美穂裕子リーダーがゲスト出演
1部 お芝居 情けの一夜(二階のおかみさん)
*配役*
大工の親方 辰吉*長谷川武弥座長
女房 おみさ*長谷川舞さん
弟子 三太*愛京花総座長
弟子 源吉*長谷川乱之助副座長
弟子*長谷川一馬若座長・長谷川愁花形・長谷川孝ノ助さん
千代の母 おむら*劇団大川 美穂裕子リーダー
千代の弟 豆蔵*京未来若座長
*あらすじ*
1幕1場:大工の親方 辰吉の家
給金前で遊びに行くお金のない弟子たち。
そこへ、「親方の肩を揉んだら貰えた。」と一両を持った三太が部屋に入って来る。
一両の大金を持ったことがない三太は使い方が分からず頭が痛いと言う。
弟子たちは自分たちがその一両を使って来て、それを帳面に書いて教えてやろうと三太を言い含め、まんまとせしめて遊びに出掛けて行く。
部屋に入って来た辰吉が三太から経緯を聞き、「だから、誰にも言うんじゃないと言ったじゃないか。」と言いつつ、再び一両を手渡すと、両替商で小さなお金に両替してもらい使う様に話す。
三太はその一両を持って遊びに出掛けて行く。
おむらと豆蔵が訪ねて来る。
「お千代は?」と尋ねるおむらに、「あっしの弟弟子に子供が出来、千代のやつが三日ほど手伝いに行ってるんです。」と嘘を吐く辰吉。
髪結いからおみさが帰って来る。
「お前さん。」と言うおみさの言葉に不審に思うおむらに、「二階に間借りしている奥さん。御亭主と後姿が似ていて…」と紹介する辰吉。
「二階で間借りさせてもらっているおみさと申します。」と機転を利かすおみさ。
おみさと二人になった辰吉は訳を話す。
「行き倒れになった時、介抱してくれたのが千代とおっかさん。その後、千代と一緒になったものの大工の道具代の五十両を持って弟弟子と間男し出て行ったんだ。」と話すと、おむらたちが居る間は、「二階の奥さん」となる事を快諾するおみさ。
おむらに留守番を頼み、酒と酒の肴の買い物に出掛けて行く辰吉とおみさ。
そこへ、酒に酔った三太が帰って来る。
家に上がり込んでいる見ず知らずの老婆がおみさの母親と勘違いする三太。
その三太に一両を差し出し娘の事を聞くおむら。
「お母さんのところの姉さんは出来た人。非の打ち所がない立派な嫁さんですよ。それに比べ前のあねさんは…」と言う三太に、「辰吉さんは初婚の筈。」と言うおむら。
三太が、「前の嫁御はろくでない人間。箸にも棒にも掛からん様な嫁御。」と言うと、おむらは名前を尋ねる。
「前の嫁の名はお千代。今の嫁さんの名前はおみさ。」と聞き驚くおむら。
おむらは前の嫁の話を聞かせてほしいと頼み一両を差し出す。
三太は、「最悪最低の女。」と言いお千代の悪行の数々を話してしまう。
話を聞いたおむらは、「よう教えてくれた。」と言うと帰ろうとする。
そこへ、辰吉とおみさが帰って来る。
顔色の悪いおむらの様子を気遣う辰吉。
「弟子の三ちゃんから全部聞きました。お千代のしでかした事、許してくれんね。」と両手を突き詫びるおむらに、「騙す様な事をして申し訳ない。千代の事は別にして、あっしは実のおっかさんと思っているんです。」と言う辰吉。
「私も幼い頃、親に死に別れ育ちました。私にも親孝行させて頂けませんか。」と言うおみさ。
おむらは、「娘が持って逃げた五十両は、田地田畑売ってでもお返します。」と詫びる。
「一晩ゆっくりしていって下さい。」と言う辰吉に、「情けの一夜を借りたなら申し訳ない。今日は千代の親として来ましたが、今度、訪ねて来る時は二人の母親として訪ねて来ます。」と答えるおむら。
「おっかさん。」
「辰吉さん。」
おむらに羽織を掛ける辰吉。
ひざまづき、草履を揃え履かせるおみさ。
訳分からず、「姉ちゃんは?姉ちゃんは?」と繰り返す豆蔵を伴い帰って行くおむら。
観た事の有るお芝居です。
他劇団では、「二階の奥さん」「情け川」等々のお外題で上演されています。
三太役の愛京花総座長に笑い、辰吉とおみさの人情にほろりとさせられました。
それにつけても…
前日の他劇団を含め二日連続のゲスト出演でお芝居が三本。
しかも、劇団大川で上演されていないお芝居ばかり。
「情けの一夜」に関してはほぼ出ずっぱりの美穂裕子リーダー。
よく台詞を覚えたなぁとジーンとしました。
口上挨拶
長谷川武弥座長
長谷川乱之助副座長
長谷川一馬若座長
長谷川愁花形
長谷川孝ノ助さん
長谷川乱之助副座長
長谷川一馬若座長
長谷川愁花形
長谷川孝ノ助さん