「副座長&リーダー祭り」に行って来ました。
1部 お芝居 浜町河岸の月 男十三夜
*配役*
目明し親方 早縄の万五郎*椿裕二座長
縮屋新助*大川忍副座長
新助の弟分 清二*大川礼花花形
つむじ風の清太*椿孝也花形
清太の手下*椿みらんさん・椿たくみさん
芸者 仇吉*夢路えみさん
料亭「ひさご」
仲居 お蔦*美穂裕子リーダー
女中 お竹*椿キラさん
女中 お花*椿みらんさん
*あらすじ*
1場:浜町河岸 料亭「ひさご」前
「女将さんは体の調子も良くない様だし、倅にしっかりした女房が欲しいと…お眼鏡に適ったのがお蔦さん。」と言う万五郎親方に、清太の事を思うお蔦は、「こればかりははっきりお断りします。」と答える。
清太と仇吉がやって来る。
二人は一緒になる為のお金を手にする方法を画策する。
仇吉は帳場でお金をくすねて来ると言い店の中へ入って行く。
清太は左手小指に手拭を巻きお蔦を呼び出すと、「しちゃぁならないいかさま博打をしちまったんだ。この指を落され命が欲しけりゃ、五十両の金を持って来いと。俺はまだ死にたくないし、お前と一緒に居たいんだ。」と言い一芝居打つ。
「今から女将さんの所へ行って、五十両のお金を借りて来ます。実は私のお腹の中には…」と言うお蔦に、「これからは、お前の為にも、この子の為にも、一生懸命働くよ。本当にすまねえな。」とうそぶく清太を信じ、お金を用立てて貰う為に店の中へ入って行くお蔦。
帳場から三十両程をくすねた仇吉が戻って来る。
そのお金を持って、「楽しい道行と洒落込むとするか。」と立ち去る清太と仇吉。
女将さんに用立てて貰ったお金を持って戻って来たお蔦だが、清二にひったくられてしまう。
清二から新助の手に渡るも、万五郎親方にお縄にされる新助。
お金が戻ったお蔦は、「暫くの間、この方と話をさせてもらえませんか。」と万五郎親方に頼む。
みなしごだった自分の生い立ちを話し諭すお蔦に、「今までいろんな人に意見されてきたが、真綿で首を絞める様に意見されたのは生まれて初めてだ。お前さんに言われて、自分が悪いって事に気が付いた。」と言い、真人間になり堅気姿で会う事を約束する新助。
「もしも、くじけそうになったらこれを見て、今日の私が言った事を思い出し、一日も早く立派な堅気になって下さい。」と言い髪に挿していた簪を手渡すお蔦。
そして、「このお財布、私が差し上げようかなぁと思ったんです。」と言うお蔦の言葉に、「今日の十三夜の月、良い月じゃないか。」と言い新助の縄を外し、「お蔦さんの情けで見逃してやるよ。」と言う万五郎親方。
「新助さん、頑張って下さいね。」と言うお蔦に、「今度会う時には、立派な商人でお目に掛かります。親方、姉さん、ごめんなすって。」と駆けて行く新助。
「今の事はあっしとお前さんと浜町河岸のあの十三夜の月だけの秘密ですよ。」と言い立ち去る万五郎親方
お花が知らない男の人から預かったと言う手紙をお蔦に手渡す。
「お蔦、お腹の子供はお前が育ててくれ。俺は芸者仇吉と手に手を取り旅に出るぜ。俺の事は忘れてくれ。もう二度と会う事は無いだろう。つむじ風の清太より。お蔦へ。」と書かれた清太からの手紙だった。
2場:一年経過後の料亭「ひさご」前
つむじ風の清太に捨てられたお蔦は料亭ひさごの若旦那と夫婦になり、無事、子供も生まれていた。
仲居のお蔦を訪ねて堅気の商人姿の新助がやって来る。
「お蔦さんなら、若旦那様と夫婦になり、若奥様になられましたよ。」と言うお竹。
そこへ、清二と清二を追う万五郎親方が走り過ぎて行く。
万五郎親方とお縄になった清二が戻って来る。
「親方、お久しぶりです。一年前、親方に情けを受けた縮屋新助です。」と言うと、「少しの間、話をさせてくれませんか。」と頼む新助。
「清二、お前、まだ悪い癖が抜けねえようだな。」と言う新助に、「この浜町河岸で別れた切り、兄貴は帰って来なかった。兄貴が帰って来るのをずっと待ってたんだ!」と新助に捨てられたと思い込んでいた清二。
「一年前、丁度この場所で、ある人の意見され堅気になる事が出来た。長屋に帰ったが、お前の姿は無かった。俺と一緒に堅気になろう。お前の帰って来るのをあの長屋でずっと待っててやる。」と言う新助に、「こんな俺でも堅気になれるかな、俺も兄貴みたいな堅気になりてえ。」と涙する清二。
「親方に頼みが有るんです。一年前と同じ様に、月を見てもらう事は出来ませんか。」と頼む新助に、「番屋から早く出られる様、俺が話してやるよ。」と言い清二を引いて行く万五郎親方。
清太が現れる。
そこへ、赤子を抱いたお蔦が帰って来る。
「金を用立ててくれないか。」と金の無心をする清太にきっぱり断るお蔦。
「今、抱いているのは俺の子供だよな。奥に行って何もかもぶちまけけてやろうか、金を用意するか。百両を用意してもらおう。」と脅され、お蔦は、「ここで待ってて頂戴。」と店の中へ入って行く。
その様子を見ていた新助が現れる。
刃物沙汰になったうえ、清太や手下たちを刺し殺してしまう新助。
お竹が止めるのを振り切って、「こうでもしないと、お店に申し訳が立たないのよ。」と出刃包丁を持ち出し現れたお蔦。
そこへやって来た万五郎親方がお蔦を止め、辺りの血の跡を見て新助をお縄にする。
「この方は。」と尋ねるお蔦に、「覚えていますか。一年前の縮屋新助です。」と答える万五郎親方。
「一年前、姉さんから受けた恩を仇で返した馬鹿な男だと笑っておくんなさい。」と言う新助に、「もしかして…」と自分の為に清太を刺し殺したのではないかと気付くお蔦。
「今日、俺がした事が良い事なのか悪い事なのか。浜町河岸を照らしているあのお月さまだけが存じております。」と言い胸元から出した簪をお蔦に返す新助。
お蔦と清太との関係を知り、「そこに死んでいる男はつむじ風の清太。仲間割れで殺されたみたいだ。下手人はそこに死んでいる奴等だ。」と声を張り上げると、「清二が出て来たら、お前もこの浜から出て行け。」と新助の縄を解く万五郎親方。
新助は、「親方、有難うございます。」と情けを受ける。
「新助さん。」と呼び止め頭を下げるお蔦。
その場を駆けて行く新助。
お蔦の窮地を救うべく、清太を刺し殺してしまった新助。
改心させてくれた恩だけではなく、思いを寄せていたのだなと思うと切なくなります。
清二の帰りを待つ様にと新助を見逃す万五郎親方。
一年前のお蔦の言動から万五郎親方が学んだ事、「捕まえる事だけが役人の全てではない。」と。
口上挨拶
化粧替え途中のレアな大川礼花花形
椿キラさん
椿みらんさん
椿たくみさん
椿てるなさん
2へ続く…