昼の部より続き…

 

1部 お芝居 さくら

*配役*
田上真蔵(タガミシンゾウ)*大川忍副座長

妻 春(ハル)*美穂裕子リーダー

平野寅之助(ヒラノトラノスケ)*大川礼花花形
妹 那江(ナエ)*椿キラさん

 

新撰組 三番隊隊長 斉藤一(サイトウハジメ)*椿裕二座長

新撰組隊士*椿みらんさん

海援隊 中岡慎太郎(ナカオカシンタロウ)*椿孝也花形
居酒屋女主*夢路えみさん



*あらすじ*

1場:居酒屋
居酒屋で、隣同士になった田上真蔵と平野寅之助。
最初、何かと真蔵に突っかかっていた寅之助だが、酒が進むうちに、「二人の出会いに乾杯じゃ。」と二人は意気投合する。
真蔵は新撰組の斉藤一に、寅之助は海援隊の中岡慎太郎に、それぞれ入隊出来るように願い出ていた。

 

2場:田上家

帰って来た真蔵が、「桜が咲いている。」と言うと、「昨日、教えてあげたでしょ、あなたにも。」と答える春。

斉藤一がやって来る。

「新撰組入隊は今はまずい。今、お前が入れば、一番隊の沖田の所か三番隊の俺の所になるだろう。一番安全な十番隊の原田の所へ推薦してやるよ。吉村貫一郎と言う男を知っている。死ぬのは馬鹿だけで良い。死に急ぐ必要は無い。」と言い帰って行く。

 

吉村貫一郎

壬生義士伝(壬生の狼)の登場人物

家族を守る為に脱藩と言う大罪を犯してまで新撰組に入隊し、人を殺して金を稼ぐも、最後は、「義を通す為の武士として人としての戦。」と言い、敵に向かって行く。

新選組劣勢の戦いで深傷を負うも生き延びるが、友であるが故の「武士の情け、そこで腹を斬れ。」と言う大野次郎右衛門の言葉に自害する。

 

3場:川縁

「土佐に帰ろう。」と兄の寅之助を説得する那江だが、「帰るんだったら、お前一人で帰れ。」と聞く耳持たない寅之助は、那江を置き去りにしてその場を離れる。

そこへ、中岡慎太郎がやって来る。

寅之助の「海援隊入隊証明書」を那江に手渡すが、その直後、新撰組三番隊隊長斉藤一と隊士に斬られる。

「坂本龍馬も俺がさっきあの世に送ってやった。」と言い残しその場を去る斉藤一。

「龍馬、お前が死んだら、日本は誰が変えるぜよ。龍馬!」と叫び息を引き取る中岡慎太郎。

 

4場:田上家

斉藤一がやって来る。

真蔵に、「新撰組入隊証明書」を手渡し、新撰組の法被を着せる。

そして、「土佐の人間と付き合いは今は止めておけ。お前が土佐の人間と付き合えば命を落とす事になる。」と釘を刺し帰って行く。
「あなた、断って下せい。死んだら元も子もねえです。桜の花も咲かなければ散る事もねえ。平野様とも会えなくなりますよ。」と言う春を振り切って、寅之助に報告する為に居酒屋へ向かう真蔵。
「桜の花が散って行く。」と涙する春。

 

5場:居酒屋
新撰組の入隊を報告した真蔵に、寅之助もまた海援隊への入隊を報告する。
「もし斬り合う事になっても、わしらは知らんふりしようぞ。」と約束し祝杯を挙げる二人。
「坂本龍馬さんと中岡慎太郎さんが斬られたんですよ。」と言いながら戻って来る居酒屋女主。
斬ったのは新撰組の斉藤一と聞いた寅之助は、「嘘じゃ、嘘じゃ。」と叫ぶ。

「平野君、桜でも見に行こう。」と誘う真蔵。

真蔵の後に続く寅之助。

血相を変えた斉藤一がやって来た時には二人の姿はなかった。
「しまった。田上、死ぬな!」

 

6場:桜の下

「田上、わしはおまんと出会えてほんに良かったぜよ。」と言う寅之助に、真蔵も又、「平野君、僕も同じだ。会えて良かった。」と言う。

「僕たち、ずっと友達だよね。」と問う真蔵に、「当り前じゃ。わしら、何が有ってもずっと友達だ。」と答える寅之助。

桜の下で刀を交える事になってしまった真蔵と寅之助。
寅之助は真蔵を刺してしまう。

「あぁ、あぁ、春、春!」と妻の名を呼びながら息を引き取る真蔵。

「田上、田上、すまん。田上!」と泣きじゃくる寅之助。
そこへ駆け付けて来た斉藤一が寅之助を一太刀斬り付ける。
そして、真蔵の亡骸に、「田上、暫くは土佐の人間とは付き合うなと言った筈じゃないか。俺はお前を死なせたくなかった。田上真蔵の馬鹿野郎!」と手を合わせる斉藤一。

 

 

出会った時は、新撰組と海援隊それぞれに入隊を希望していた田上真蔵と平野寅之助。

選りに選って…

時代が違えば…

主人の行く末を案じ、涙ながらに、「桜の花が散って行く。」と言う春の言葉には毎回泣かされます。

 

 

口上挨拶

大川忍副座長

久々に口上挨拶登場の大川忍副座長

 

 

椿孝也花形

 

 

椿キラさん

 

 

椿みらんさん

 

2へ続く…