劇団大川 美穂裕子リーダー・大川礼花花形・椿キラさんがゲスト出演
1部 お芝居 幽婚
*配役*
行商人 由蔵(よしぞう)*愛京花総座長
吉蔵(きちぞう)*長谷川乱之助副座長
黒滝村
村長(むらおさ)*長谷川武弥座長
娘 佐和*劇団大川 大川礼花花形
茶店の老婆 おいわ*劇団大川 美穂裕子リーダー
村人(男)*長谷川一馬若座長・京未来若座長・長谷川愁さん・長谷川孝之助さん
村人(女)*長谷川舞さん
旅の女*京詩音さん
*簡単あらすじ*
1場:村長の家
由蔵を見送る村長。
そこへ、女が現れ、この辺りに宿は無いかと尋ねる。
「離れで良ければ…」と案内する村長。
一人になった由蔵は回想する。
「幽霊に恋をする事になるなんて。始まりはお金を貸しただけ…」
2場:峠
男に騙された佐和を心配し捜しにやって来る村長と村人たち。
佐和を諭し、一足先に帰って行く村長と村人たち。
3場:街道
旅籠で相部屋になった由蔵を追いかけて来る吉蔵。
「五両貸して欲しい。」と頼む吉蔵だが、それを断わる由蔵。
「四国の黒滝村に許婚の佐和と言う女が居るんだ。五両を七両にして返してくれるはず。」と言い、佐和が手作りした御守を手渡す吉蔵に五両を貸してしまう由蔵。
4場:茶店前
由蔵が佐和を訪ねてやって来たと知り、「早く村長さんの家に行きなされ。」と言う茶店のおいわ。
5場:村長の家
佐和の通夜の席に由蔵がやって来る。
「手を合わせてやって下さい。」と言う村長に、「私、存じ上げてないので…」と一旦は断る由蔵。
「三年前にやって来た男に騙されましてな。男から手紙が来ましてな。読んでやって下さい。」と手紙を差し出す村長。
「他に好きな女が出来ました。」と書かれていた手紙。
騙した男が五両を貸した吉蔵で、騙され自害した女が返してくれるはずの佐和と知り困り果てる由蔵。
経緯を話し、吉蔵から手渡された御守を見せる由蔵に、「七両は払うが頼みが有る。幽婚を受けてもらいたい。受けてくれたら、十二両にして払いましょう。」と言う村長。
村に古くから伝わる幽婚とは、若い娘が亡くなった時には、その娘と婚礼を上げ一夜を共にする儀式と聞き、渋々引き受ける由蔵。
一番鶏が鳴くまで夜を共にしてと言われ、佐和の亡骸と二人になると、「何でこんな目に…酒でも飲んで寝るしかないか。」と酔っぱらって寝込む由蔵。
佐和の亡骸が起き出す。
「私は佐和と申します。この度は百五十年続く古い風習に付き合って下さり有難うございます。」と言うと由蔵に酒を勧める。
「三途の川を渡ろうとした時、光を見てここに戻って来たのです。由蔵さん、本当に有難うございます。お父つぁん、馬鹿な娘を許して下さいね。私の分まで長生きして下さい。今まで育ててくれて本当に有難う。」と言うとあの世に戻ろうとする佐和に、「一番鶏はまだ鳴いていませんよ。夫婦の真似事でもしてみませんか。」と引き止める由蔵。
二人でお酒を酌み交わすと膝まくらし、由蔵の髪を当たる佐和と佐和の髪を当たる由蔵。
「お別れの時が来たようです。この御恩、決して忘れません。有難うございました。」と言う佐和に、「人間は六道、生まれ変わる事が出来るんです。次はきっと今世以上に良い事が有りますよ。私が生まれ変わったら、あなたを捜します。見つけ出します。あなたも私を捜して下さい。今度は真似事でなく、私と夫婦になって下さい。」と言う由蔵。
「私で良いんですか。私も必ずあなたを捜します。私の事、見つけて下さいね。本当に本当に有難うございました。」と言うと消えて行く佐和。
佐和の骨箱を抱いた村長が戻って来る。
約束通り、お金を差し出す村長に、「そのお金は結構です。」と断る由蔵。
佐和の亡骸が横たわっていた布団に菊の花を見付ける由蔵に、「娘も菊の花が大好きでした。」と言う村長。
「佐和さんです。」と言いその菊の花を手に、村長の家を出ようとする由蔵。
由蔵を見送る村長。
そこへ、女が現れ、この辺りに宿は無いかと尋ねる。
「離れで良ければ…」と案内する村長。
被り物を取った女は佐和に酷似していたが…
「生まれ変わって、来世は必ず見付けますよ。来世は必ず幸せになりましょうね。」と呟く由蔵。
初めて観るお芝居でした。
最初は暗~いおどろおどろしたお芝居かと思いましたが、純愛のお話でした。
目が良くないので定かではないですが、冒頭の宿を尋ねる女は京詩音さんで、ラストでは大川礼花花形だったと…
一瞬、来世ではなく今世に再び出会ったのかと。
佐和役の白装束姿の大川礼花花形は圧巻の美しさでした。
茶店の老婆おいわ役の美穂裕子リーダーのインパクトも、これまた圧巻でした。
口上挨拶
長谷川武弥座長
長谷川乱之助副座長
京詩音さん
白羽乃愛さん