「美穂裕子リーダー就任公演」

 

滅茶苦茶、順不同過ぎますが…あせる

 

2部 お芝居 お伝・その愛

*配役*

高橋お伝(オデン)*美穂裕子リーダー

高橋浪之助(ナミノスケ)*大川礼花花形

小川市太郎*椿裕二座長

大家 吉蔵(ヨシゾウ)*三代目大川竜之助座長

吉蔵の女房 おかね/旅籠屋仲居*夢路えみさん

女衒/お坊さん*大川忍副座長

近所の女/瓦版屋*椿キラさん・椿みらんさん

役人*紅大介さん・椿孝也花形

 

 

*あらすじ(夜の部中心です)*

1場:斬首刑場

「今は死ねない!今一度!今一度!」と泣き叫ぶお伝。

 

2場:横浜の仮住まい

明治二年。

亭主の病を治す為に、親戚筋を頼って横浜に移り住んで来た浪之助とお伝。

お伝は浪之助の薬代を稼ぐために身を売っていた。

「おめえには苦労を掛けるな。俺たちの幸せ、ずっと続くものだと思っていたが…」と床に伏せる浪之助が言うと、「十四の時に親が決めた人と無理矢理結婚し地獄だった。それを思うと…」と話すお伝。

家賃を取りにおかねがやって来る。

「先月も待ってやったんだから、家賃を払うか出て行くか。」と迫るおかね。

そこへ、お伝に横恋慕のおかねの亭主の吉蔵がやって来る。

「女中が呼んでいる。」と言いおかねを帰すと、何かとお伝に近寄る吉蔵。

「お伝に触るな。」と堪り兼ねた浪之助が言うが、吉蔵に腹を殴られそのまま息絶える。

 

3場:東京麹町

明治九年。

渡世人の小川市太郎と恋仲になるお伝。

茶葉の先物取引に手を出す二人。

浜二郎から預かったお金二百円を博打で使い果たした市太郎。

市太郎がやくざ者とつるんでいたと忠告に来る隣人に、「もう、誰も失いたくなんです。」と言うお伝だが、預かった二百円の工面に困り果てる。

 

4場:旅籠屋の一室

「吉蔵兄さん、お金二百円を貸して頂けませんか。」と頼むお伝に、「貸してやらなくはないが…二百円貸してやろう。返さなくて良いが、私の言う事も聞いてくれなきゃね。」と答える吉蔵。

一晩を共にする二人。

翌日、約束通り、お金を貸してもらおうとするお伝に、「二百円と言う大金なんか持ってないわ。」とうそぶく吉蔵。

「私の事を騙したのね。」と逆上し、剃刀で吉蔵の首を切ったうえ、吉蔵の財布を持って逃げるお伝。

旅籠屋仲居が変わり果てた姿の吉蔵を見付ける。

 

号外の瓦版が配られる。

 

5場:斬首刑場

「斬首が決まりました。あなたに会えないまま死ぬのは嫌。助命嘆願を出してくれませんか。もう一度、あなたに会えるのなら待ってます。」と書いた市太郎宛への手紙を役人に預けるお伝。

目隠しされ、「小川市太郎にひと目会わせて下さい。」泣き叫ぶお伝に、「会わせてやるから大人しくしろ。」と言いつつ刀を振り上げようとする役人。

「市さん、会いたかった。」と言う言葉を残し、処刑されるお伝。

 

6場:高橋お伝の墓前

「何であの時、間に合わなかったんだろうな。俺、行ったんだよ、お前に会いに。最後まで俺に会わせてくれって頼んでいたんだってな。俺が二百円の金さえ使い込まなかったら、こんな事にはならなかったのに。ごめんな、お伝。」とお伝の墓前に手を合わす小川市太郎。

 

毒婦・鬼女と言われた高橋お伝は高橋浪之助・小川市太郎の二人を心から愛してくれました。側に居てくれようとしたんです。

「私は誰も失いたくないんです。」とお伝の声が…

 

 

「美穂裕子リーダー就任公演」の美穂裕子さんに、有る方が書き下ろされた新作のお芝居でした。

「誰も失いたくないんです。」

その為には、我が身はどうなろうとも愛した男に尽くすと言うお伝の愛し方が切なく哀しい。

 

 

口上挨拶

大川忍副座長

晴れ

 

 

星空

 

完了