㉑より続き…

 

順不同になりましたが…

 

2部 お芝居 男 新門辰五郎

他劇団では、力士版で、「稲川と新門」「関取千両幟」

 

*主な配役*

新門辰五郎*三代目澤村謙之介座長

右近*澤村一也さん

中村菊之丞*新海輝龍さん

菊之丞の弟子 菊丸*天海翼若座長

狂言師 きょうげつ?*天海翔さん

おこも*幸の丞さん 他

芸者*天海琴音さん 他

 

 

*あらすじ*

1幕:橋の袂

その日の公演を終え、菊之丞ときょうげつが、「一杯飲みに行きましょう。」と話しているところへ、芸者たちをはべらかせやって来た右近。

右近は、前々から、上方からやって来た菊之丞の事が気に入らず、その日の芝居の事で、難癖を付け始めたうえに、菊之丞の額を割る。

怒ったきょうげつが、右近に詰め寄るが、それを止める菊之丞。

「市村座の前には、ずらっと立つ私の幟。役者としての身分が違う。贅六役者!大根役者!浪花に帰った!帰った!」と捨て台詞を吐き去って行く右近。

「今日は、飲みに行くのは止めましょう。」と帰って行くきょうげつ。

菊之丞も帰ろうとすると、「ちょっと待ってぇな。」とおこもに呼び止められる。

「あんた、上手いなぁ。あんたのおとっつぁん、菊右衛門言えへん?」と言うおこもに頷く菊之丞。

「浪花で五本の指に入る位、立派な役者やった。私、あんたの贔屓になるわ。おこも連合会の会長してる。」と言うおこもは、「御祝儀や。」と金を渡そうとする。

その日暮らしのおこもから頂く訳にはいかないと断る菊之丞。

「舞台に掛ける心意気に渡すこの御祝儀、取っときな。」と言うおこもに、「役者冥利につきます。」と受取る菊之丞。

菊之丞が帰りかけると、「河内屋!日本一!」と掛け声を上げるおこも。

二人の様子を見ていた男がいた。

 

2幕:宿舎

師匠の菊之丞が、お腹を空かせて戻って来るだろうと、ご飯の支度をし待っていた菊丸。

戻って来た来た菊之丞が、「浪花の土地に帰れへんか。」と尋ねると、「師匠に一生付いて行きます。」と答える菊丸。

「おおきにな。」と礼を言う菊之丞。

二人は、お腹が空いたと、奥の部屋へ行く。

おこも連合会の会長が、「菊やん、呼んで。」と、二人のおこもを引き連れやって来る。

「あんたみたいな人に会わせる事は出来まへん。」と追い返そうとする菊丸。

騒がしさに様子を見に来た菊之丞は、先程のおこも連合会の会長と知り、中へ招き入れる。

会長は、「固めの盃。」と言い、汚れた着物で拭いたお椀に酒を注ぎ、菊之丞と菊丸にも勧める。

「あてが要るやろ。」と言い、鼻をほじくった指にちくわを差し勧める会長。

すったもんだの挙句、「日を改めて来る。」と言い、帰って行くおこもたち。

話があると言う菊丸が、「わては、情けのうて仕方ない。浪花に帰らさせてもらいます。」と言うと、「お前の好きにし。」と答える菊之丞。

本当に出て行ってしまった菊丸。

一人残され、悲観した菊之丞が自害しようとしたその時、菊丸が慌てふためき戻って来る。

「市村座に、昨日まではなかった師匠の幟がずらっと立っているんです。」と話す菊丸。

菊之丞が確かめに行こうとした時に、「会いたい人がいる。」と言う男を伴い、きょうげつがやって来る。

「お初にお目にかかります。」と挨拶する菊之丞に、「お初とは水臭いなぁ。」と答える男。

その男は、おこも連合会の会長と一緒に訪ねて来たおこもだった。

「これから先は、この新門辰五郎、お前さんの贔屓をさせてもらいますぜ。」との言葉に喜ぶ菊之丞と菊丸。

 

 

役者版は、初めて見ました。

普段は、良い役回りらしい翼若座長ですが、この日は菊之丞の弟子の役。

無理矢理飲まされるお酒で、着物もビショビショのうえ、謙之介座長の巨体が覆い被さり、圧死寸前。

「力、抜いてくれているけど、肋骨が折れる!」と思ったと…

「僕の配役ミス。」と認める新海輝龍さんですが、「いろんな役をして、後は、弟に回したら良い。」と。

 

最初から、笑いっぱなしのお芝居でした。

それにしても、幸の丞さん、面白いわ。

 

 

口上挨拶

天海翼若座長

 

 

天海翔さん

 

 

御両人

 

 

新海輝龍さん

 

 

㉓へ続く…