サンフランシスコで開催された「モンタレー・ポップ」

野外フェスとして当時のミュージシャンらが参加

そこに集った人々が目のあたりにした音楽とは？

鑑賞日　2024年5月25日

映画館　キネマ館

野外フェス、それは多くの人々と音楽を楽しむ場。

閉鎖的な屋内とは異なり、開放的な屋外で楽しむ音楽もまたなんとも言えない音楽の楽しみです。

もっとも、悪天候に弱いとう難点があり、雨が降ったり風が吹き荒れたりしても耐えて音楽を楽しむことになるのですが。

過ぎ去ってしまえばそれも良い思い出になる・・はず。

本作はそんな野外フェスが始まった頃に行われた「モンタレー・ポップ」の様子を収めた作品。

元々映画として撮影されていたのですが、この度４Ｋリマスターとなりました。

ポイント

本作のポイントは飛び出した音楽。

６０年代後半、ベトナム戦争が泥沼化していた時代にサンフランシスコで野外フェス「モンタレー・ポップ」が開催されることに。

多くの人々が集まるとあって、警察や行政は戦々恐々と慌てふためく最中、イベントはスタート。

当時のトップミュージシャンらの演奏に人々は酔いしれていた。

野外フェスは彼らに何をもたらしたのか？

出演したメンバーでイベントが行われた時点で最も有名だったのは恐らくママス＆パパスですが、後世の話題性を考えるとジミ・ヘンドリクスとジャニス・ジョプリンの演奏の様子は貴重なものとなっています。

もっとも二人とも麻薬をやり過ぎていた（死因も薬物の過剰摂取）ため、ジャニスは肌の状態が無茶苦茶悪く、顔じゅうから吹き出物が出ている状態。

ジミに至っては一人だけアッチの世界にトリップしてしまったような奇行を繰り広げています。

見どころ

見どころは後半、ラヴィ・シャンカールの演奏。

当時馴染みの薄かったシタール奏者なのですが、神秘的な音色に観客は耳を澄ます事に。

彼の演奏シーンもぶっちぎりで長いので非常に力が入った物となっています。

気になった点

気になった点は元々記録映画だったこともあり、時代背景が分かりずらい事。

パンフレットなどで補強すればよいのですが、本作を見ただけでは単なる音楽映画なので、勿体ないです。

開催から50年以上たってしまっているので、もはや過去を懐かしむものとも言える本作。

まあ、サイモン＆ガーファンクルが現在でも健在なのはある意味奇跡です、はい。

当時の雰囲気を感じることもできますので、あの頃の人々の音楽との向き合い方を知れる内容でもあります。

日本のやっちまった野外フェス。

天候を見誤り豪雨の中オールナイトフェスをやった記録作品です。

野外フェスの鼓動 モンタレー・ポップ