歴史あるミニシアターの閉館に立ち会ったリム監督

そこで、全国のミニシアターを巡る旅を行うことに

そして各地の映画館の関係者はそれぞれ思いを抱えていた

鑑賞日　2024年３月24日

映画館　キネマ館

お手軽に非日常の体験ができる場である映画館。

とりわけ1950年代は娯楽の王道として全国各地で映画館があったというのはもはや語り草。

その後、各家庭にテレビが普及すると急激に斜陽産業となり消え去ると思いきやしぶとく残っている産業でもあります。

そのテレビの方が斜陽感が半端ないというのもなんとも。

とはいえ、現在の映画館といえばシネマコンプレックス、所謂シネコンが中心で大手資本が入っていない従来の映画館はやっぱり絶滅危惧種となっています。

本作はそんなミニシアターにスポットを当てた作品。

そして、キネマ館も登場する作品となっています。

ポイント

本作のポイントはミニシアターの人々。

大阪梅田にあったミニシアター「テアトル梅田」。

そのテアトル梅田が閉館することになり、ゆかりのあったリム監督は閉館の場に立ち会うことに。

そこで全国のミニシアターを巡る旅をスタートさせ、南は沖縄。北は北海道まで映画館を訪ね館長らにインタビューを行うことに。

中には火事で焼けてしまったモノ、館長が亡くなりそのまま閉館となったモノも。

そして、映画館の人々は各々様々な思いを持っていた。

果たして映画館の人々が語るその思いとは？

ミニシアターといっても昔ながらの映画館もあれば、90年代に起こったミニシアターブームで開館したもの、一度は閉館したものの様々な事情で再び開館した所など千差万別。

中古物件で購入したら映画館だったというのはＴＶ番組でもやっていましたね。

見どころ

本作の見どころは別府ブルーバード。

現役最高齢の館長ということで知られる映画館ですが、映画館の作りも独特。

こういった独自性も味があるというものです。

気になった点

気になった点はもっと多くのミニシアターを紹介してほしかった所。

全国津々浦々なのは間違いありませんが、実は関東一体は紹介されていなかったりします。

それだけ恵まれた場所とも言えますが・・

ミニシアターを良く利用している人だとその思いがビシビシ伝わってくる本作。

大手配給会社が扱わない作品を見ることで、社会の複雑さと美しさに気づくもの・・のはず。

もっとも、本作が上映されるのはミニシアターなのは間違いありませんが。

映画館を舞台にした作品。

潰れかけた映画館を再建しようと奮闘する話となっています。

映画館に恋して ディス・マジック・モーメント