家族で見た映画のシーンが忘れられなかったサミー

そこでプレゼントされたカメラを使ってシーンの再現

それがきっかけでサミーは映画作りに魅了されていくが？

鑑賞日　2023年3月5日

映画館　セントラル

現在を代表する映画監督、スティーブン・スピルバーグ。

E・Tやジュラシックパークシリーズなど多くの名作を生み出した監督です。

本作はそんなスピルバーグ監督の自らの半生を題材にした作品。

彼の映画作りの源がここに！？

本作のポイントは映画と家族。

両親と共に映画を見たサミーはその圧倒的な迫力が頭に焼き付いてしまい、プレゼントでもらった列車のおもちゃを映画のシーンの再現に使い壊してしまう。

そこで両親はビデオカメラをプレゼント、映画のシーン再度再現しそれを撮影することで繰り返し見れるようになる。

時同じくして技術者だった父が転職、一家と父の同僚であるペニーと共に新天地に移住することに。

映像づくりの楽しみを知ったサミーは妹達とボーイスカウトの友人たちと共に撮影に勤しむ毎日。

しかし、時折母親の表情に違和感を感じ始めていた。

果たしてサミーの映画作りと家族はどうなっていくのか？

前半はサミーの映画作りの基礎となった家族が中心の展開、中盤は舞台が変わり本格的に映像づくりを楽しむ成長のパート。

一方、後半は再び舞台が変わり白人至上主義の高校でスクールカーストの底辺でいびられるという辛い展開。

加えて家族としても辛いシーンが続くのが・・

見どころは前半、叔父との出会い。

祖母が何やら不安がっていた叔父の来訪。

しかし、ショーマンとして活躍しており、映画撮影にも参加したことがあるようで？

サミーの創作活動の根源になった存在なのかも。

気になった点は後半の展開が盛り下がってしまうこと。

先に書いた通り、作品として楽しいのは中盤まで、後半は白人・筋肉・男子至上主義のコテコテのアメリカ感に押しつぶされそうな内容となるため、イライラが募ります。

いや、自信過剰で愛国心押し売りの白人アメリカ人なんてヘイトの塊でしかないわー

スピルバーグ監督が本格的に映画作りに取り組むまでの話のため、以降に監督が作った作品に関するものは全く登場しない本作。

もう少し作品に絡めても良かったのかも。

ともあれ、スピルバーグ監督の源流が見れる作品でもありますので、生い立ちをざっくりと知るには良いかもしれません。

同じく監督の時点な作品としてチョイス。

戦時中に製作した映画が軍に酷評されたため仕事を失った木下恵介監督が家族と共に疎開する話。

ちょっと内容が薄いのが難点です。

映画作りへの道程 フェイブルマンズ