2010年9月16(木)から19日(日)まで上演していた劇団軌跡さんの「見果てぬ夢」の感想です。
自分が見たのは初日のAキャストなのですが・・・。
正直な感想としてこれBキャストも見たかった!
状況が許せば見に行っていたと思う。
本当に面白かったです。
パンフにこの作品の上演が長年の夢だったと書かれていますが、それも納得できるというものです。
笑いあり感動ありと、そのバランスも良くて恥ずかしながら涙を流しながら見てました。(笑)
病院を舞台として様々な人達、病院関係者や病人、そして病人の家族など本当に各登場人物の個性が豊かで一見すると収拾付くのか?と思います。
が、その登場人物同士の関係も色々と変化して話がどんどん繋がって行きます。
そして見終わったときに感じる気持ちの良さ。
これに尽きると思います。
もちろん、それぞれの役者さんの演技もあったからこその見終わった後の気持ち良さがあったのは間違いないのですけど。
ということで各登場人物を個別に。
私はAキャストしか見ていないのでご注意を。
西岡健
久賀健治(賢プロ)
西岡京子
山本かよこ(ムーブマン)
この作品の中心となる夫婦。
西岡健役の方は華のある方で以前みた舞台でも舞台に上がった瞬間に時に主人公ですら霞むくらい「持って行く」のですが、今回は病人という事で地味に地味に・・・。
失礼な書き方かもしれませんけど正直表現力が凄いな、と。
役的には結構酷いところもあったりするけど。
杉の書いた絵を破り捨てるとか。(笑)
まぁ、どんどんブスになっていったみたいだから仕方が無い?
でもあの似顔絵の場面での泣き笑いは状況やモノローグや諸々のお陰で泣いていいやら笑っていいやら、それ全部が涙になって流れていくという物凄く良い場面でした。
西岡京子さんは凄いね。
食堂に保健所でよく分かったなぁ・・・。
自分は最後の方でやっと理解できました。(笑)
ちょっと表情が読めない感じもありましたけど、少し控え目で理想の妻という感じで良かったです。
でも黒い靴はどうなんだろう・・・とか思ったりもしましたが。
宗政りつ
篠原あけみ(アーツビジョン)
兎に角最初は胡散臭いおばあさん。
頭大丈夫・・・???
と思いながらも最終的にはこのおばあさんのお陰でみんなの心に平安が訪れるのは面白いと思いました。
郷田忠志
すだあきら(劇団だるま座)
郷田啓一郎
成澤 卓(賢プロ)
ラブホテル屋さんの親子。
ってラブホテルネタで盛り上がりすぎです。(笑)
でも、ああいった世代間のギャップというのはあると思うし、そういったところが特にリアル。
親父さんの元気がなくなってからのリアルさ加減ときたら・・・。
それだけに最後の姿は本当によかった!
滅茶苦茶嬉しかった。
息子の方は最初チンピラかと・・・。(笑)
話が進むにつれどんどん息子がいい人になっていくのはちょっと面白い。
ところで山崎ってどんなヤツなんだろ。
ちょっと見てみたい。(笑)
進藤正孝
四宮 豪(賢プロ)
武登志子
秋田まどか(オフィス ワタナベ)
お医者さんと看護婦長さん。
つか婦長さんのキャラ強すぎでしょ!
つーか、素晴らしすぎる!
演技の練習にノリノリで付き合ったり進藤先生に病名告知のレッスンしたり、兎に角面白い。
最初はもっと堅物な気もしたのだけど気のせいだったぜ!
そんでもって一度も郷田さんにお尻を触られなくて残念でした?(笑)
進藤先生気弱先生って感じだけど最終的にはキメたという事でヨシ!
というかもう少し何か吹っ切れた部分があった方が良かったのかなぁ。
悪くないけどもう少し何か欲しかった感が。(贅沢かも)
というか、婦長さんが強すぎた?(笑)
江尻千夏
佐々木 彩【A】(B-BOX)
小幡記子【B】(賢プロ)
看護婦さん。
結構したたか。(笑)
というか結構下ネタいけるんざますね。(笑)
郷田さんとのやり取りは最後を見てから思い出すと色々とイイね。
杉洋平
小高陽一(BORN TO RUN)
キモイ。(褒めてます)
物凄くキモイ。(滅茶苦茶褒めてます)
空気を読まない読めない。人物。
画家として目が出ない故にいつまでも病院に居座るとかなぁ・・・。(笑)
本道に絡まないように見せかけて意外に影響してたりする。
飯尾死ねに笑った。
意外にピュア。(笑)
その存在意義を十二分に発揮した婦長と並ぶナイスなキャラかと。
飯尾浩
杉森佑樹【A】
山崎 亮【B】(オフィス・デュオ)
羽生田美貴
牧野千恵美【A】
太田敦子【B】(TABプロダクション)
役者さんとその彼女。
飯尾君の激高だけはちょっと全体から浮いているような気もしたけど、アレが無いと大きく話が動き出さないんだよね。
もちろんアレは見ている人にも分かりやすく「飯尾おちつけ」と思わせるものだと思うけど。
実際に自分も病気で一番ひどかった時はなんだかんだで焦りとか色々入り混じって大変だったし。
今は随分良くなってきているからそんなに焦らずにすんでいるけど。
そんな最中でも自分はあそこまでにはならなかった事もあって、「落ち着け」と飯尾君には見ながら言いたくなったり。(笑)
それはともかく。
途中フェードアウトしてしまうのかな?と思わせておいてちゃんと全てを消化して再登場は良かったね。
彼女の方も出番少ないけど確りと飯尾君の激高の引き金になったりと確りと本道に絡んでくるのがいいね。
と、こんな感じでとても楽しめた作品でした。
いやー本当にいい物を見ましたよ。
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劇団軌跡 番外公演vol.3
『見果てぬ夢 』
作:堤 泰之(プラチナ・ペーパーズ)
演出:久賀健治
出演
久賀健治(賢プロ)
すだあきら(劇団だるま座)
四宮 豪(賢プロ)
小高陽一(BORN TO RUN)
成澤 卓(賢プロ)
杉森佑樹【A】
山崎 亮【B】(オフィス・デュオ)
篠原あけみ(アーツビジョン)
山本かよこ(ムーブマン)
秋田まどか(オフィス ワタナベ)
佐々木 彩【A】(B-BOX)
小幡記子【B】(賢プロ)
牧野千恵美【A】
太田敦子【B】(TABプロダクション)