ここ十年くらい?女尊男卑、もしくは女はずるいとか楽でいいとかをよく聞くようになった。

言われるのは専ら女性専用車両だとかレディースデイだとか。

どうしてできたのか?と考えてもわからないものなのだろうか。

そもそも昭和、と笑われる時代錯誤的な行動が当たり前だった時代には女性の価値はある意味家に尽くす子供の産める家政婦だったように思う。
もっと古い時代には選挙権すらなかった。

男性よりも美醜に左右され、美しければ価値が上がり、そうでなければないほど価値は下がった。

あ、若さも価値のひとつとみなされていましたね。

これらの根底には男性の、女性を見下す思考から来たように思える。

力がない=能力がない
とでも思っていたのか、そう思っていたいのか。
美しいものを好むまでは理解できても、美しいものを手に入れることがステイタスとされ、それをひけらかす道具とみなされていたようにも思える。


もしそうならば、自分の劣等感を女性を見下すことで解消するのはやめていただきたいものである。

このように女性の価値は低かった。
働くようになり、女性であるからこその差別も多かった。
女には任せられないといったもの。
女は男に比べて力が弱いものが多いから力仕事をさせない、といった区別ではない。

それすら力仕事がなくて楽をしてると思うなら、同性のアスリートと同じだけの能力を求められていると想像してみてほしい。

男女の筋力の差は確かにあるのだから。



女性が働き賃金を得るようになっても男性に比べて賃金は低かったし、またその賃金で娯楽を楽しむことに馴染むまでの時間も必要だったと思う。
それらの購買層を狙ったものがレディースデイができた理由のひとつなのではないかと思う。
今はレディースデイではなく割引デイのようになっているところが多いですね。

女性専用車両は主に痴漢などから身を守るためにできたものだと思っています。
それをズルいとはどういうことなのか?

女性に痴漢を行うのは主に男性である。

それらを行う側が悪いのにいなくならないから自衛のために女性専用車両に乗る。

それがズルいのか?と謎に思う。

男性専用車両がないのにズルいと思うなら、女性にではなく鉄道会社に言うものではないのだろうか。

ズルいと女性に文句を言って何が変わるのだろう。


他にも昔からの悪い風習のようなもので女性が男性から無意識にされている差別は多い。

家事や子育ては女性が行うものだとか、飲食の際に男性が支払うのが当たり前といった女性側の価値観だとか。

ただこの辺りは双方が納得していればいいことで、納得していなければ二人で話し合えば完結することだ。


長くなったけれど結論としては。

女尊男卑の世界になったのではなく、男尊女卑から対等に戻りつつある段階だと思う。

男性としては享受してきた恩恵が減ってきているから、女尊男卑に感じるのだと思うけれど。


男性だけが苦労しているわけでも、女性だけが苦労しているわけでもない。

みんな自分の苦労が一番キツくて、自分ではない誰かが楽に見えているだけだ。


苛めがあれば苛められた子が転校するのではなく、苛めた子に対応を。

浮気をされれば浮気相手ではなく浮気した相手を責める。

責める相手を見誤らないでほしい。