自室のベッドで横になること数時間
深く、浅く眠りの世界を漂っていた僕の意識は
小さな物音によってゆっくりと現実へと引き戻された
カリカリ・・・カリカリ・・・
聞き間違いではなかったようだ
他人もそうであるかは別として、少なくとも僕の感覚では
夢の中で聞く“音”とこちらでの“音”は明らかに違うものである
カリカリ・・・カリカリ・・・
今、ドア一枚隔てた先に、何かが・・・いる
僕は手を伸ばしベッドサイドの椅子から携帯電話の
画面を開いた
時刻は午前二時を過ぎたところだ
夜間、それも自分一人でいる時にくる訪問者と言うのは
だいたい招かれざる客であることが多い
極近しい人物は、僕が霊感体質であることを知っている
今ここで語ることはしないが、それなりの恐怖を味わってきた
なので直感的に“それ”が危険かどうか分かる
僕はベッドからゆっくりと起きだし、何の躊躇いもなく
ドアを開けた
我が家のアイドル、葉風である
「こんな時間にどうした?」
暗がりの中、爛々と光る目で僕を見つめる葉風
意味不明
だが次の瞬間、その答えが明白となった
ぐーぎゅるぎゅるぎゅるぎゅる
「・・・・・・。」
そう、小腹を空かせた彼女は傍迷惑なことに「お腹が空きました、何かありませんか?」と
僕を叩き起こしに来たのである
夕飯が18時だから8時間経ってるのか
それは腹も・・・減るか?(´・ω・`; )
この真夜中訪問、現在も続行中
え?怖い話?
本当にホラー体験してるんです
大っ嫌いなの、するわけないじゃないですか!!(´;ω;`)