4月1日

退院の日

 

病室で看護士さん達が親切に母に着替えなどさせている間

皆の食堂になっている広い部屋で待っていると、見慣れぬ女医さんがやってきて、

 

「先日から担当になった、Hと言います」と、挨拶

 

前のギャル医師とは違って落ち着いた感じの女医さん

色々と最近の様子を話してくれている、

 

長谷川伸の「まぶたの母」の中のセリフに

「女将さん、どうみても、その顔はまともじゃねぇ。あっしを知っていなさる

 んだね?」と言うのがある。

 (ちなみにこの歌;五木ひろしさんが歌うと素晴らしいが、 この部分だけは、『あんたに言われたくない』けど(笑)

 

 

いや、笑ってる場合じゃない、この際、大衆演劇は、そっちへ置いといて

 

この女医さん、どう見ても『まとも』だ。

 

それで前のギャル医師はどうしたのか聞いたら、婉曲に言ってたけど、

どうも、打ち首になったらしい。そ~だ、そ~だ。

市中引き回し・・もとい、院内引き回しの上、打ち首獄門じゃ~!

(だから、芝居は忘れろって?)

 

 

もっと早くこの医師に変わって居て欲しかった。

しかも、高い施設に行かなくても、私がもう少し早くお会い出来ていれば

他の病院に転院で良かったんですが・・・ですと!

 

なら、今からどうにかならんか聞いたけど、ダメなんですって。

 

それで、もう今の状態だと痰の吸引処置も、夜の酸素も必要ないとか。

 

 

施設に医者からの申し送り書が行っているが、それは母の初期の状態が

書かれている筈。となると?施設での上乗せ分が随分削られるだろう。

 

何しろ

都内の高級マンションの家賃位の月額なんですじゃ~~目が回る!

 

 

介護タクシーで施設へ

高いんですよね~2万円も取られた!

 

 

施設へ入ると、皆が出迎えてくれたので

ホーム長に、「すみませんが、母がまだ実感沸いてないので、施設って言わないで

くれますか?」と、小声で頼んだ。

 

病院を出るときも、若い看護士の男性に、同じ事を頼んだら

彼は、わかりました・・と言って、母に

 

「はい、お母さん、これお薬ですよ。別の病院で元気になりましょうね」

と言ってくれたのだが・・

ホーム長は、何て言ったと思います?

 

「なんだよ、それじゃ、何て言えばいいんだよ!」

   ↑

これ、パワハラで訴えられるでしょう、この言い方。

 

それから申し送り書に関して、現在は・・と医師の伝言を伝えようとすると

 

「そんな事は書類に書いてあるのをもらっているから、いい!余計な事を

 言うな」

 

って、お前なぁ、当節そんな言い方したら、奥さんに言ったとしても

一発くらっとるぞ!

 

もう、ここから完全にこの施設ダメだ!と

私の頭の中は暗雲たちこめた

 

 

 

こんな所に居たらどうなることやら

 

 

契約書を交わしたり、説明を担当者から受けたり・・延々と続く手続き

 

医療関係の各科の医師と連携が取れているので、何かあれば

医療施設への往復は施設側がやってくれるし、健診もあるのが

有り難い。(後から調べたらどこでもやってくれる)

入れ歯が合わないと言ったら、「じゃあ、ここの歯科医師に治してもらいます」と

言っていた・・・

さて、これがどうなったか・・・

 

 

3日後に医師との面談があるとの事で、見舞いがてら施設へ

 

 

グニャ~っとなって入居した母だったが、

ベッドで、

「寝てばっかり・・ここ、どこなの?」と口調がしっかりしていた。

 

 

てっきり、病院で逝っちゃうんじゃないかと

メチャクチャな気分になっていただけに、目がパッチリ開いて

文句を言い出したのには、わずかながらも希望が!

 

と、なったら・・・

 

こんな所とは、時期をみて早々に逃げ出してやる!と言う思いが

一杯になった

 

 

 

続きます