演目は

 

風雪親子(流れ)旅

 

あら?これ・・・初めて見ました~~!

タイトルからして、期待してしまいますが

やはり良かった~!!

すごく良かった!!

 

久し振りに内容、書いてみようかな。

タイトルが、両方使われているので、さて、どっちだ?

標示には、風雪流れ旅となっていたけど、内容は

親子旅だったなぁ・・と、勝手に両方、表示させていただきました。

 

 

貧乏長屋

 

病を患っている女房おゆき(小龍)が赤ん坊をあやしている所へ

亭主(ダイヤ)が帰って来る。

 

元は大きな旅籠(ゆき乃屋)←確かそうだった。の跡取り娘のおゆきだが

惚れた男と家を出て、貧しいながら子供をもうけ

仲良く暮している。

 

病で、やっと起きている女房を寝かせて赤ん坊を

あやしている所へ来たのが、元、彼がいたヤクザの組の親分と

その手下。

 

所帯を持ったお前達に今日まで何もしてやれず、

申し訳なかったなと頭を下げる親分(宝さん)

手土産代わりにと、小判を包んで渡すが、(ダイヤ)は、もらえませんと

断るが、何かしてやりたいんだ。女房に着物の一枚、

ボンに、温かい食べ物を・・と言われて

貧しい暮らしの中、有り難く頂戴することになるが

 

ふと親分がもらした

「俺に何かあっても、困ったらいつでも組に言って来いよ」

 

と言う一言に「え?」と、問い返す。

親分は、「なんでもない」と言うが、一緒に居た子分(ライト)が

 

「親分、兄貴にどうして助けを求めないんです」と。

それで、無理矢理に問いただすと、

 

かつて(ダイヤ)の兄貴分だった小六(ころく)が、あるときから急に

とんでもない悪党になって、町の衆をいじめ、博打ではイカサマをする

女達には、よからぬ事をする。で、困り果てている。と言うではないか。

 

俄には信じられない(ダイヤ)

「あの、小六の兄貴がそんな事を?それで、親分はどうしようと?」

親分の言うには、

 

小六を殺したい。殺さないと人々が安心して暮らせない。だが、自分達が

もし殺傷沙汰をすれば、騒ぎになる。だから、お前にあいつを殺って欲しいんだが、

ただし、うちの組が頼んだと言う事は知られては困る。

だから、ヤツを殺したら、お前の代わりにうちの子分の誰かを凶状持ちに仕立てて

旅に出すから、お前は素知らぬ顔で、こっちに戻ってきて口をつぐんで居て欲しい。

 

と言う事だった。

 

そういう事なら、引き受けます。と、

了承する。

そそくさと、そこを後にする親分と手下。

玄関先で、「すまないな、こんな頼みごとをして」と頭を下げる親分だが、

戸を閉めるなり、

 

ヘッヘッヘと、ほくそ笑む。

「上手くいきましたね、親分」

「全くだ、こうも うまく話が進むとは思わなかった(笑)」と、去る。

 

 

今夜の内にと言われて居たので、ドスを掴んで

小六を殺しに行こうとするが、赤ん坊が泣き始め、一向に泣き止まない。

女房が起きてしまうな。と、彼は赤ん坊を背負って外へ

 

 

やがて、目を覚ました女房のおゆきは、

亭主がいないのに気付き、玄関へ走るが、

そこへ現れた親分に当て身を食わされて、連れ去られる。

 

場面変わり

 

小六の首をもって、もどって来たダイヤ

渡された首を、憎らしそうに足蹴にする親分。

 

「いくら憎くても悪くても死んでしまえば仏ですぜ。足蹴にするのは

 あんまりだ。丁重に葬ってやってくれ」と、言う(ダイヤ)に

 

親分は、「それもそうだ。俺が悪かった」

と、言いつつ、ライトが後ろから(ダイヤ)を、刀でグサッ

 

 

「まんまと騙されたな。お前の女房のおゆきに横恋慕して、お前が邪魔だった。

 だが、手込めにしようとしたら、あの女、舌を噛みきって死んじまいやがった。

 お前も、とっとと女房の所へ行きやがれ」と、親分

 

そこで、初めて自分が騙されたと気付くが遅かった。

深手を負って倒れた所を、

とどめを刺そうとした所で、人の声

 

悪親分と手下は、逃げて行く。

 

そこへ、(客席からたつみ座長登場)

「暗いな~。何だよ。何にも見えねぇ・・どこだ、ここ」

 

と、舞台へ。そして倒れている男を見つけて助け起こす。

 

瀕死の状態の中、

やっとの思いで事情を話し、

「旅人さん、一つ頼みがある。二親をなくし、この子が1人ぼっちに

なってしまう。あんたに、この子を託したい。どうかこの子を頼む」

 

頼むと言われても、風来坊の根無し草の俺に何が出来る。それは困る。と

戸惑う旅人新八。

 

ー幕ー

 

そして、それから6年の歳月が流れた。

 

赤ん坊は6才になり、旅人、新八の名の一文字を取って

新吉と言う。

 

新八は三味線を抱え、門付けとして稼ぎ

新吉と旅をしていた。

 

ここで、たつみ座長が三味線を披露。

 

※ 初めて聴きました。弾けない、弾けない。なんて常日頃から

  言っていたのに、なんですかぁ~~!!

  見事じゃないですか!!(って、怒っていません、感動しちゃったのです)

  三味線を弾く真剣そのものの表情も、カッコ良すぎですわ。

  

  おいおい、惚れ直すぜよぉ~~(なぜ土佐弁になる????)

 

 

物語へ戻ります。

 

 

三味線を弾き終えると、聴いていた客達の間を回って、新吉が(鯉太郎)

お金をもらって来る。

 

 

そんな時、与太者達に絡まれていた若い娘(満月)を助けた事から

新八親子は、その娘の家である旅籠に厄介になる事になる。

一泊のつもりが、新吉が熱を出したことで、5日ほどの滞在。

 

娘の母親(三河屋諒)は、

新吉を可愛がってくれるが、いつまでも滞在しっ放しとは行かない。

 

新八が、そろそろ旅に出ますと告げた日

新吉に仕立てた。と、新しい着物を与えられ、着替えた時

ふところから守り袋が落ちる。

 

 

さて・・

このお守り袋

 

女将は、「これは私の着物の片袖で作ったもので、上の娘おゆきに与えたもの。

では・・貴方の連れている・・この子は、私の長女の子供!!」

 

慌てて、新吉の耳を手で覆う新八。

 

「私の孫です。どうか、返して下さい!」

手をついて頼む女将と

 

必死で拒否する新八。

 

 

ここまでにしておきます。

 

号泣物です。

 

こういうの好きだなぁ・・

たつみ座長の演技が光る。

そして、目に涙が光る。

 

三河屋諒さんの素晴らしい演技と相まって

迫真の演技が繰り広げられた時間でした。