外題は、【雪の渡り鳥】

 

歌は、三波春夫の大ヒット曲で有名。

これまでに映画上映されたのは、私は中村(萬屋)錦之助のしか

知らないが、市川雷蔵の映画として知られ、その前は阪妻が演じて居る。

その後、大川橋藏(TV版だった)有名な長谷川 伸作品

 

 

さて、今回は小泉たつみ座長主役

 

お市と父親が営む駄菓子屋の前に

アメ売りの娘(わかこちゃん:子供でなく大人の女性役)

他、近所の女達とお喋り中

 

「この辺は大鍋の親分が仕切っていたけど、この頃はホタテの丑松に

 押されているわね」

「今度、大きな喧嘩になりそう」etc

 

そこへ銀平登場(たつみ座長)

すぐ何かが起きるわけもない。アメ屋のネェさんにも、もう一稼ぎしてから

帰るといい。などとアドバイス。

その受け答えが、とても上手い。とても子役とは思えない。

すると、タツミさん

「しっかりしてるなぁ・・・ありゃ~余程、親が叩きこんでるな~」

 

女達が舞台から去ると、お市に惚れて居る銀平が気持ちを

確かめようと詰め寄る。兄弟分の卯之吉にお市が惚れて居るんじゃないかと

心配でならない。

「お市ちゃん、卯之が心配なんだな?」

「あたしが心配しているのは・・・おとっつぁんよ」

誤魔化すが、

「これから、喧嘩戦になったら生きるか死ぬかだ。その前にお市ちゃんの

 気持ちを知りたい。俺の事をどう思って居るか教えて欲しい」と。

 

その内に親父さんが帰宅し、家の中へ。そして

卯之吉(ダイヤ)が来て、銀平は、二人がすでに

言い交わした仲だと知って愕然とする。

ちゃんと言ってくれたら、俺はお市を諦め、お前にどうこうと

言う事もないから・・・と言っていたのに、銀平は嫉妬で

激怒。

話が違うじゃないかと呆然とする卯之吉を残して、銀平は去る。

 

その間に

身支度を整えた、お市の父と

卯之吉は喧嘩いくさに行く事に。

父は、お市に丼に入れた水を持って来させ三人で、飲む。

そして、

「これが仮祝言になるか、別れの水となるか・・・」

とにかく、二人を夫婦とさせた。

彼らが行った後に、銀平が出入り支度をしてくるが

卯之吉が死ぬかもしれないと嘆く、お市を見て

ムシャクシャ

「泣いてりゃいいさ」と、捨て台詞をして戦いに行く。

 

 

戦いの場。

卯之吉が敵方と切り合いをしていて、危なくなっても銀平は

知らん顔。

「おい、銀平!手を貸せ」 

と卯之吉が言っても無視だ。

しかし、刀を落とされて観念した卯之吉を相手が

切ろうとすると、銀平の刀がそれを払った。

そして、相手をバッサリ。

 

「お前は憎い。だが、お前が死んだら泣くお市の顔が浮かぶんだ。幸せに

してやってくれ」

と、銀平。

そして、旅にたつ。