皆さん、しばらくのご無沙汰でした。昨日ようやく10日間のベトナム出張から日本に帰ってきました。その間、日本も暑かったでしょうが、ベトナムも暑かったですよ。今回はホーチミン市、ニャチャン市、トォイホァ市とベトナム中南部と南部の諸都市を回る旅でした。今日は写真をズラーっと並べて、最近のベトナムを皆さんにご紹介しましょう。まずはホーチミン市、最近どんどん大きなビルの建築が進む、ベトナム最大の都市であり経済の中心都市であるホーチミン市ですが、ビル建築の極めつけは、市内のビジネス街の中心に建築が進んでいる高層のタワービルです。韓国の自動車メーカー「ヒュンダイ」のビルで68階建て、完成すればホーチミン市で最大のビルになります。
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今回はホーチミン市初訪問と言う人が2人いましたから、空いた日の半日、市内観光にご案内しました。お決まりの旧南ベトナムの大統領官邸、フランス植民地時代に建築された、聖マリア教会と中央郵便局等を回って、最後にベトナム戦争の時代の戦争記念館に行きました。僕は何度も行っているので玄関で皆さんの見学が終わるのを待っていましたが、いつも思うのは、米軍の残虐な兵器をじっと見ているアメリカから観光旅行で来ているアメリカの若者達が何を思うのかと言う事です。彼等の父や祖父の時代の戦争ですが、彼らが戦争の悲惨な姿に何を思ってくれるのかと言う事です。
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さて、夜になれば僕のお気に入りのベンタン市場の近くの屋台のレストランで夕食です。空調も何もない屋台ですが、結構美味しいものを食べさせてくれるのです。
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汗をダラダラと流しながら、スパイスが強烈に効いた料理で更に汗をかいて、食事が終わる頃には全身汗みずくになりますが、美味しさでその苦行はカバーできますよ。僕のお気に入りのメニューを何点か紹介しましょう。
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シンプルにお湯でゆがいただけの小型のエビですが、レモンを絞り込んだ岩塩に付けて食べると幾つでも食べられますから、多めに注文した方が良いですよ。
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次に食べるのが、空心菜のガーリック炒め。これはニュクマム(魚醤)に唐辛子の刻んだのを入れたものを、少しかけてから食べると、翌日の便通は快適です。
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小型のイカを野蒜のような葱の一種と一緒に炒めたもの。これが今回はバカ受けで、とても美味しかったですよ。
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小エビも上の写真のような調理方法で食べると又違った風情があります。このエビはココナッツミルクで茹でたものですが、写真のエビが入っている器はココナッツの殻です。
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写真のようにエビを入れたココナッツの殻(もちろん中にはココナッツミルクが入ってます)を、外側から直接に固形燃料で火をつけて暖めて、ココナッツミルク茹でにします。ちょっとした珍味です。

ホーチミン市でのLED合弁事業のミーティングが終わって、翌日は中南部のリゾート都市「ニャチャン市」に飛びました。ジェット機で50分ほどです。ここからは僕はまぐろ屋さんに変身です。ニャチャンに着いた翌朝は、午前3時に起きて、漁港と魚市場の視察です。大小様々な魚が揚がる漁港は早朝から大賑わい。
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鰆(さわら)がたくさん揚がっていました。
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カツオ、アジ、鯖等の日本でもお馴染みの魚がたくさん揚がっていました。
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それぞれの魚種ごとに箱に入れられて、次々と競り落とされていきます。
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エイも大小たくさん揚がっていて、大きなものではマンタと呼ばれる5m近いものが揚がっていました。
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ベトナムでは女性が良く働きますが、この魚市場でも早朝から元気に働いているのは殆ど女性でした。重たい力仕事も平気でこなす元気なベトナム女性達です。

午後からはニャチャンから1時間ほどのところに最近出来た魚の加工工場の視察です。
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まぐろの切り身の冷凍パックです。これらは全てヨーロッパに輸出されて、まぐろのステーキとして人気が有るそうです。
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まぐろの切り身の冷凍パックは写真のように箱詰めされて、何千箱とトラックに積み込まれていきます。
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この写真は、日本向けに輸出されるカツオが下処理されて、冷凍庫に運ばれるところなんですが、これらが大量に冷凍処理されて大型トラックに詰め込まれてコンテナ船に運ばれます。日本では鰹節に変身するそうです。皆さんが食べてる鰹節も出身地はベトナムかも知れませんね。
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さて上の写真の魚ですが、顔はなまずそっくりでヒゲも有るのですが、次々と皮を裂かれ、三枚におろされ、切り身に姿を変えていきます。
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最終の姿は上の写真ですが、これでは何の魚か身元はさっぱり分らなくなります。これらは冷凍パッキングされて、最終的には日本の回転寿司やさんで白身の寿司に変身します。
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美味しいから刺身で食べてみろと言われ、試食をしましたが、味はさっぱりしていて、寿司に乗っていたら、立派な鰆(さわら)と言われても多分分らないだろうなと思いました。皆さん、回転寿司のネタにはご用心ですよ。
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翌日はニャチャン市から車で3時間ほど北上した「フーエン県」の県都「トゥイホァ市」に移動し、そこでも漁港で近海まぐろの陸揚げを視察しました。写真のような20t前後の小さな船で、マグロ漁をしています。この船で一週間ぐらいの航海をするんだそうです。船室も無いのでどこで寝るのか聞いたら、皆甲板で星空を仰ぎながら雑魚寝だそうです。
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写真手前の二人の子供は、遊びに来ている子かなと思っていたら、とんでもない一緒に航海に出る立派な漁師だそうです。でも貧しくて学校に行けない子供達だと聞いて、ちょっぴり悲しくなりました。
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こんな小さな船で、命の危険も有るだろうに、過酷な労働に耐えて働いている子供達の逞しさに感心しました。
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捕れたまぐろは、写真のように4人の女性が担架に乗せて、下処理場まで運びます。
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下処理場ではえらとはらわたを取って、直ぐに冷蔵トラックに引き取られて行きます。
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帰りがけに見た、木造船の造船工場。と言っても海岸の砂浜で組み立てが進んでいました。こんな船で大海原に乗り出して、3日~7日も漁をするのかと思うとちょっと怖くなります。

さて、どこに行っても市場を覗きたくなるのが僕の習性。トゥイホァ市でも午後の市場を見に行きました。ベトナムのどこの市場とも変わらない活気溢れる市場でした。そこで見かけた変わった商品をいくつかご紹介しましょう。
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これは通称ライスペーパーと呼ばれていますが、春巻きの皮の大型版を乾燥させたもので、これを炭火であぶると薄いせんべいのようなものになり、食事の合間にパリパリとかじります。結構いけるものでしたよ。
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これは葉サボテンの葉っぱのようですが、食べるものではなくて、女性の美肌のために、皮をはいだ葉肉を顔のパックに使うんだそうです。どこに行っても女性は美容に熱心ですよね。
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このビニール袋詰めの液体は何かと思ったら豆乳でした。軽い甘さで美味しかったですよ。
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さてここからが問題の商品のオンパレードですよ。まずは上の写真のアヒルのヌード、この哀れな姿を見たらとても食べられませんでした。
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更に強烈なのが上の写真の蛙さん。ダン袋に詰め込まれた生きたままの蛙が次々と皮を剥がれて、売られていきます。東南アジアでは良く食用蛙を食べますが、この姿を見てしまうととても食べられません。
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これは頭を取られて皮を剥がれた水蛇です。思わず後ずさりです。
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極めつけは冷凍パックで売られていた蛇そのものです。こんなもの誰が食べるんだーと思わず叫んでしまいました。
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それではさわやかなフルーツの写真で目を洗い直ししましょう。ジャックフルーツって知っていますか。形はドリアンに似ていますが、ドリアンほど匂いが強烈ではありません。木の幹から直接実がぶら下がって生えていました。
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ジャックフルーツは大きくて重たいので、枝に生るのは無理なんでしょうね。木の幹から立派な果実がしっかりと生えていました。
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帰国はトゥイホァ空港から国内線でホーチミン市まで飛んだのですが、空港に着いたら本当にローカルな空港で、誰も人がいませんでした。
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外の休憩所でインスタントのベトナムうどん(フォー)を食べながら、1時間ほど待っていたら、やっとベトナム航空の社員が出てきて搭乗手続きをしてくれました。セキュリティーチェックを済ませて搭乗待合室に入ってからも、タバコを吸いに外へ出るのは自由で、何の為のセキュリティーチェックか分らないくらいのどかなローカル空港でした。ソビエト製のプロペラ機でホーチミン市まで約1時間のフライトでした。

さて10日もベトナム料理ばかり食べていると、やはり日本食が懐かしくなります。帰りの日航機で食べた「蕎麦でスカイ」が何とも美味しかったです。

では楽しいお盆休みをお過ごしください。またお目に掛かりましょう。