ケニーのブログ
パリやロンドンの宮殿やお城のお話をしてきましたが、スペインの素晴らしい宮殿庭園「アランフエス」を紹介するのを忘れていた事に気が付きました。以前スペインの「トレド」と「エルカプリチョ」のお話をしましたが、スペインはマドリードやバルセロナのような大都市観光も良いですが、トレドやアランフエスのような小さくても歴史のある街を訪ねるのも、とても楽しい旅になると思います。

アランフエスはスペイン王室の宮殿で、マドリードの南48kmのところにあります。マドリードから電車で充分日帰りができます。この街は街全体が宮殿と宮殿付属の庭園になっていて、小さな街ですが庭園都市としては世界有数の美しさです。スペインを代表する作曲家ロドリーゴのギター協奏曲「アランフエス協奏曲」でも有名ですよね。タホ川沿いに開かれた宮殿と庭園は美しい水と森の景色となって、見る人の心を優しく包み込んでくれます。


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歴史的には11世紀の始めにアルフォンソ6世がトレドを征服し、カスティーリャ王国が確立しますが、アランフエスの街は依然としてカスティーリャ王国とイスラム諸国の争奪戦の中心で、なかなか結着がつきませんでした。しかし16世紀になってアラブ勢力は駆逐され、1561年フェリペ2世がアランフエスの街に宮殿の建築をはじめます。

そして18世紀のフェルナンド6世の時代に宮殿全体と広大な庭園の完成をみます。
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写真の庭園は「王子の庭園」と名づけられた庭園の中国風東屋ですが、他にも「鳥の庭園」、「パルテル庭園」等々の美しい庭園があって、庭好きの人は様々な庭園を見ているだけでも飽きませんよ。
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この写真は「鳥の庭園」のアポロンの泉と名づけられた場所ですが、背後のうっそうとした森を見てください。まさに森と水の街と言われ、街全体が庭園になっているのがお分かりでしょう。

この庭園は王室の農業試験場にもなっていて、スペイン王国の黄金時代に世界中から集められた植物が栽培されていて、一般の見学者も見ることができますから、園芸好きの人は一度は訪れる値打ちがある街ですよ。

話があちこち飛びましたが、ヨーロッパは歴史も古く、見所がありすぎて、ついつい紹介したい場所に話が飛んでしまいますが、勘弁してください。今日はスペインの小さな歴史の街「アランフエス」を紹介しました。

ではまた楽しい旅のお話をお楽しみに。