相変わらず、春が来ているのに寒いですね。目黒川の両岸もぼんぼりを吊るして、桜祭りの準備は出来ているのに、肝心の桜がまだ蕾のままですよ。

さて表題の「ロワール渓谷」がどこにあるか直ぐに判った方は、相当のワイン通か、歴史好きの人でしょう。そうです、ロワール河とはフランス中部を流れる、全長1,000kmを超えるフランス最長の川です。フランスと言えば誰でもパリを流れるセーヌ川を思い浮かべると思いますが、ロワール河の中流域、通称「ロワール渓谷」と呼ばれる一帯は、フランスの庭とも呼ばれ、渓谷沿いにたくさんの古城が次々と表れる大変に美しいところで、更にフランスワインの有名なワイナリーも多くあり、歴史好き、ワイン好きの人であれば、必ず一度は訪れて欲しい場所です。前回まで、東南アジアの遺跡の話を続けましたが、ロワール渓谷で古城巡りをし、ついでに美味しいワインを楽しむ旅も、格別です。
ケニーのブログ
この写真は、ロワール渓谷に点在する古城の中でも最大のお城「シャンボール城」です。16世紀にフランソワ1世によって建てられたそうですが、もともとはフランソワ1世の狩猟の為の休憩所として建築されたものだそうです。フランソワ1世は、上流のブロワ城やアンボワーズ城を本来の居城として所有していました。しかし後にこの地が気に入り、大掛かりな城造りに取り掛かり、彼の庇護の下にいたレオナルド・ダ・ヴィンチもこの城の設計に携わったと言われているフレンチルネッサンスの傑作です。下の写真でお分かりのように、巨大で美しいお城です。
ケニーのブログ

フランソワ1世の居城であった「ブロワ城」は13世紀に建てられ、かのジャンヌ・ダルクにもゆかりのあるお城ですが、古城としての風格はブロワ城の方が上かもしれません。その他にも河に掛かる美しい橋で有名なシュノンソー城、シュベルニー城、ユッセ城、アゼ・ル・リドー城、ショーモン城等の古城が次から次と現れます。これらのお城を居城として栄華を誇った歴史上の人々に思いを馳せながら、栄華は永遠のものでは無く、必ず新しい時代を迎えて権力の交代が行われるのが人間の歴史なんだなと、感慨に耽ってみてください。さて、感慨の後は、美味しいワインを楽しんで、現代に生きて旅の出来る喜びを倍増してみましょう。シャトー・ド・フェール、クーリー・デュテイユ、ラドゥセット等々のワイン好きにはよだれの出そうなワイナリーを巡って、思いっきり美味しいワインに酔いしれて下さい。美味しい食べ物、美味しいお酒も旅の楽しみを倍加してくれるんです。フランスを訪れる機会があったら、是非パリ観光だけではなく、ロワール渓谷の古城巡りとワインナリー巡りにチャレンジしてみましょう。