オリンピックの男子マラソンで、最も
遅かった公式記録は・・・・
54年8ヶ月6日5時間32分20秒3で、日本人の
金栗 四三氏の記録です。
金栗氏は第5回ストックホルム大会の
マラソンに出場しましたが、異常気象による
猛暑の為、日射病で棄権してしまいます。
・・・が、それが大会事務局に伝わらずに
「行方不明」扱いになってしまいました。
その後、金栗氏は日本のマラソンの発展に
尽力しますが、ストックホルム大会の棄権が
ずっと心残りだったそうです。
そんな金栗氏にオリンピック委員会から
スウェーデン・オリンピック記念行事の
招待が届きます。
「あなたはマラソン競技で
行方不明になったままなので、
ゴールしに来てください。」
という内容でした。
オリンピックの記録には「棄権」はあっても、
「行方不明」は無いための処置で、その粋な
はからいに応えて、スーツにネクタイとコート
という格好でゴールしました。
そしてその時には、75歳をむかえていたそうです。
最初に聞いた時はどんな珍記録なんだろうと
思いましたが、なんだかこういう話って
いいですね。