![omiya](https://stat.ameba.jp/user_images/6a/8b/10098786463_s.jpg?caw=800)
10月4日(土)、大宮ソニックシティに十代の頃から好きな甲斐バンドのライヴ"Beatnik Tour 2008-2009"に行って来た。
なんとぼくにとっては、22年ぶりの彼らのライヴ。1986年の武道館における解散ライヴ”"PARTY"以来である。
しかも、ツアー初日だ。胸が高鳴る。
土曜日の午後、大宮駅西口のデッキでは、路上ギグをしているバンドの連中がいる。そして、なんとその横の植え込みの花に蝶が乱舞しているではないか!
久々の甲斐バンドのライヴには、うってつけのシチュエーションだ。アルバム”誘惑”を彷彿とさせるバタフライ。。かつて、死んでいったもの、いつか、死にゆくものたちの生気を吸って、妖しくも儚く羽ばたいている。ぼくは、しばし呆然と見とれていたんだ。
![蝶](https://stat.ameba.jp/user_images/c7/b8/10098788981_s.jpg?caw=800)
![ホール前にて](https://stat.ameba.jp/user_images/2f/b6/10098794120_s.jpg?caw=800)
ライヴは、、予定調和のものではなかった。やはり生き物である。オープニングナンバーは、今までにない曲「胸いっぱいの愛」だったし、初日の勢いのある荒削りな演奏は、初期の甲斐バンドを彷彿とさせたし、好ましかった。が、途中、モニターの不調のせいなのか、甲斐よしひろは明らかに苛立ち、それを隠そうともせずに、マイクスタンドを何度も叩き付けるように放り投げた。
ぼくは2004年に亡くなられた甲斐バンドのギタリスト大森氏や、大切な人々を思い出し、一瞬センチメンタルな気分に陥ったが、それだけではない。腰まで泥に浸かったとしても、今を生きるんだという明確なメッセージをこの夜の甲斐バンドのステージから受け取ったのである。
♪生きることをすばらしいと思いたい おまえと生きたい ひとりぼっちはいやだ♪
(甲斐バンド/破れたハートを売り物に)
ラストナンバーの「100万ドルナイト」の甲斐のシャウトとミラーボールの光は、荘厳なほどに美しかった。ぼくは、この夜のことは決して忘れないだろう。
![ソニックシティホール](https://stat.ameba.jp/user_images/e8/f4/10098792574_s.jpg?caw=800)