今日は2月29日ですね。

そうか、、この日に更新できるのは4年に一度なのか。これは、更新しておかなくてはならない。

さて……

 

 

3,転校生女子の描写

 

これは雨野彰子のキャラとして重要な要素です「転校生」

けっこう苦労しましたよ、作者は転校生女子ではないので。小学生時代、かなり転校生の多い学校でした。中学は一転していませんでしたが、かなり思い出しながら描きました。

 

 

彰子の場合、「また他に行くことが分かっている転校生」です。

実際の中学生時代の描写は回想シーンだけですが、現在の彰子、由良隼人、篠塚志帆の3人の関係を描くにあたり、当時の人間関係はけっこう作り込みました。「設定病」みたいになるから、普段はあまりやらないんですが……。こういう「設定病」は凝ってしまうと、そのクラスの時間割まで作りたくなるので、非常に危険であると昔から言われていることです、はい。

 

 

なお、作中の彰子の思い出話は、作者の周囲の話をちょいちょい混ぜています。「徒歩通学と自転車通学なので、分かれ道まで自転車を押して歩いた」「修学旅行のしおりの表紙イラストを回りから言われて描いた」「あわやのところで友達に引っ張りだされて、トイレについて行かれた」とかは、作者の身の回りにあった話です。

……果たして彰子のように感謝しているのかは、本人たちに確認していないので知りません。

 

 

転校描写については、前回で「中1の5月に海外から転校して来た女子がいた」と描きました。これと、「転校生が一番苦労するのは実は中学入学」という話を聞いて、そのまま取り入れています。

つまり、小学校は転校して来ても先生なりクラスメイトなりが便宜を図ってくれるが、中学入学はそうならない……という話です。本人も家族は「転校慣れしているから大丈夫」と思うと、壁にぶつかったという話です。

 

 

小学校で転校2日目の女子を泣かせたら、クラス全員が怒られるパターンですが、中学はそうならないでしょうし。本作の場合、それで泣いていたら隣のクラスの奴に持っていかれたという話・・・

 

 

彰子が隼人、志帆と会話している場面については、「8年半の空白」があるので、「やや、中学時代に戻ったような会話」になるように、実年齢よりも彰子の幼さを意識して描きました。とはいえ、彰子の序盤のキャラが変更になっているので、あんまり差がはっきり出ていないかも知れませんが。

 

 

もうひとつ、彰子は隼人、志帆相手にけっこうズケズケしゃべっていますが、これはこの2人に対してのみが基本で、中学の時もふたり以外の友達にはある種の「一線」は引いていました。これは転校生云々というか、姉御肌っぽい子と友達になると「途端にナンバー2っぽくなる子」と「言いたい放題するのはその子相手だけで、他に対しては基本的に前と同じ」という、2パターンあるような気がしたので。彰子は後者タイプです。

 

なお、すべては作者の独断と偏見のキャラづくりでございます。

 

 

4,未来の決まっていない主人公

 

彰子は新田義顕の子孫の設定ですが、次回から説明する隼人、志帆と違って特にモデルというわけではありません。性格や逸話を使っているようなところもあまりないので、彼女は「完全オリジナルヒロイン」です。なお、「主人公でヒロイン」というのは意識して描いています。

 

 

彰子が大学院を卒業して、東京のデザイン事務所に就職するところで本作は幕を閉じました。はい、学校の先生にはなっていません。この子だとメンタル的に教職は持たないような気が……

 

 

なお、2023年度神奈川県教員採用試験の倍率は小学校2.0 中学校3.0です。

 

 

過去の作品と違う点について。

『猫絵の姫君』はラストシーン後に、武子の「その後」についてさらりと触れています。彰子のその後の人生は、もう作者の管轄外ですので読者の皆様が自由にご想像ください。一応、作者としては考えてありますし、作中で暗示している場面もあったりします。でも、人生は何が起こるか分からないので。

常に前向きとか、何があってもくじけなとか、お世辞にもそういう子ではないので、これからも泣いたり悩んだりすると思うけど、頑張って行くでしょう。

 

 

もしかしたらこの先、「不運」なことはあるかも知れませんが、彰子が「不幸」になることはありません。それは作者の権限でお約束致します。

 

 

作中登場の敷島浄水場

 

そして、タンポポ

 

 

 

志帆「卒業証書の筒も実話?」

隼人「作者の話だ。取り替えてやってないらしいけどな」

彰子「なんか、器の小さな作者だよねー」

 

 

 

 

なお、コラムへと突っ込みは武子、馨に変わってこの3人が担当します。