智本光隆ブログ

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歴史作家 智本光隆のブログです
最新作『氷上の花光らしむー幻の札幌五輪を夢見たカーリングガールズー』が2024年12月3日発売!!
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1,主人公の普通の友達・菜穂子

 

さて、人物帖ですが今回は桜乃の級友・小田菜穂子です。
菜穂子は……桜乃の普通のお友達です。
いや、微妙にあんまりな言い方ですが、それがすべてというか。


前作『銅の軍神』にも主人公・彰子の友人である須田遥が登場していますが……菜穂子の場合、遥よりも出番は多いですし、終章まで出ているのですが。
何分、今作の場合は桜乃の親友であるかすみがメインメンバーでありまして。
ポジジョンとしては「真面目で堅物な級長キャラ(まあ、級長はかすみですが)」とか「その実は面倒見が良い」とかあります。あとは桜乃とかすみの町生活を描くために都合よく登場したり、香子を登場させるために都合よく寮生活になったり、スムーズにカーリングするためにクラスをまとめたり、祝勝会をセッティングしたりしています。
実にやっていることは多い子です。

 


なお、一エンドで桜乃が穿った見方をしていますが、別にかすみとは不仲ではありません。級長を取られてちょっと面白くないだけです。別にかすみは級長がやりたいわけでもなく、単に成績順ですが。

 

なお、名前はただの思い付きです。苗字の「小田」は学校長が結木(結城)なので、常陸の名族小田氏から取っていますが、すっかり忘れて新潟の十日町出身にしてしまいました、はい。
 

 

2,幻のメンバー?

 

菜穂子は実は……
序盤では「実はメンバーになるんじゃないか?」的なミスリードをしたつもりなのですが、騙された読者は聞いたことがありません。まあ、表紙に4人出ているんだからあたり前か……


本人としても「メンバーになるのは嫌ではなかった」という感じです。断った理由は作中の通りですが。
裏設定としては三エンドの桜乃が校庭を走る場面ですが、あれを最初に気が付いて、香子に教えたのは同部屋に菜穂子という設定です。なので、あの様子を部屋の窓から見ています。

 


菜穂子としては「メンバー入りできなかったことを申し訳なく思っている」という感じなので、陰に……終盤は日向でも援助を惜しまないという感じに。最終的には「明治高等女学校ブロッサム大応援団第一団長」とかになるかも知れません。

 


まあ……本音をいうと「桜乃さんがもうちょっと熱心に誘ってくれたら、メンバー入りしたかった」かも思っているかも知れません。

ああ、だとすると……
 

 

桜乃 「菜穂子さんそうだったの?早く言ってくれればいいのに」

菜穂子「な、なにを言っているんですか。そんなことあるはずありません」

桜乃「安心していいから。何を隠そうカーリングにはリザーブという5人目のポジジョンがあります」

一華 「そうなのか?」

香子 「初耳ですね」

桜乃 「当時、あったかはさておいて。優秀な5人目は強豪には欠かせないの。まず、夜中にストーンを投げて軌道をチェックする」

菜穂子「なるほど。重要な役割ですわね」

桜乃「選手の体調を管理する、移動や遠征の手配、道具の手入れなど」

菜穂子「それも重要な役割ですけど」

桜乃「打ち上げ会場の手配、仕出し弁当の注文、募金集め、お便所掃除、それから……」

菜穂子「お待ちなさい。途中から雑用じゃありませんか!」

桜乃「チームが強くなるには内外のサポートは欠かせないので。万事手抜かりない菜穂子さんが適役だから。ところで、この間のキリン食堂の……」

菜穂子「もう、領収書はありますか?全額寄付金で賄えたので、残金は強化費用に回しておきます。カーリングブラシの支払い金を入れてもですね……」

かすみ「どっちかというと、これはマネージャーでなくって?」

 

 

自然にこうなりそうな気もしますが。

 

 

菜穂子は寮生活

 

 

 

続きます。