「都市型へ進化した危険・外来生物」
ヒアリ
特徴・・・毒針 スズメバチと同じ毒性で、最悪の場合、死に至る危険性
2015年6月23日放送で、「ヒアリ」が日本に上陸する事を予言していたが、
放送から2年経った今年、ついに、現実になってしまった。
アメリカでは、すでに侵入し、爆発的に大繁殖。
ヒアリに刺されアレルギー反応で死亡する被害が・・・
台湾では、14年前に、ヒアリが侵入・定着。日常生活をマヒさせる事態に・・・
2003年に侵入され、14年が経ち、都市型に進化。
ヒアリは、電気などの熱やケーブルの油に集まる習性があり、
電気ケーブルのゴムや樹脂に食いつく。
ヒアリが原因で、ケーブルが損壊し、空港の滑走路のライトが故障。
日本で定着したら、台湾と同じ出来事が起きる可能性
心配なのはインフラに対する被害。
都内で起これば、信号機や電車の故障で、交通マヒの可能性大。
ヒアリに刺された時の症状
軽・痛み、かゆみなど 中・アレルギー症状、じんましんなど
重・アナフィラキシー、息苦しさ、めまいなど。最悪、呼吸困難で放置すると死ぬ可能性
対処法
1・刺された場合は、水で洗い、傷口をキレイにする
症状が軽いなら、市販の薬で問題ない。
2・刺されてしまった時は、単独行動をしない
スズメバチの被害・・・年間10~20人の死亡例があり、林業従業者が多い
放置されると危ないので、単独行動をしない
3・病院に行って、抗アレルギー薬を打てば治る
たくさん刺されると、体質によって、1回で重症化する人もいれば、
何回刺されても平気な人もいる。症状は個人差がある。
ヒアリが日本に定着してしまったら・・・
調査を進めないと分からない。かなり前から侵入の可能性も
外来生物、侵入⇒10年で街で見かける
今は少数派で、隠れながら増殖する可能性も捨てきれない・・・。油断できない。
世界で唯一ヒアリ根絶に成功⇒ニュージーランド
早期に発見され、巣が1つの段階で防除を始め、
巣を1つ壊すのに、2年かかり、費用が、1億2000万円
巣の周りに、毒のエサを巻いて逃げ道を塞ぐ。
巣全体に毒を広め、アリを壊滅させる。
他の国は発見が遅く、根絶ができていない国がほとんど。
日本での対策は
水際対策で、コンテナーのチェック
ベイト剤(毒(殺虫剤)を混ぜたエサ)を設置し、巣の中に運ばれて、退治。
各港湾施設で進んでいる。
万が一、定着して巣ができても、国立環境研究所では、
アルゼンチンアリを対象とした防除処方を開発。
ニュージーランドと同じ方式で繰り返し、繁殖力の強いアルゼンチンアリを、
日本は、3年かけて、世界で唯一根絶に成功。経費は数百万円で済む方法。
日本は、外来アリ対策の先進国と言っていい状態。
発見当時、話題になったが風化し、時間とともに、
環境に適応し進化し、定着した都市型の危険生物も
セアカゴケグモ
オーストラリア原産 体長約10mm
黒い体に赤色の模様が特徴 1995年に侵入・発見。
キングコブラの毒より強いが、小さい為、1匹あたりの毒が少ししかない。
噛まれて死ぬことは、ほとんどないという。
発見した1995年から2012年の間に、最初、大阪だけだったのが、西南日本に分布。
今年、日本全国ほとんどに分布。
風化した事で、対策が遅れて日本全国に広がってしまった。
都市型に進化した三大危険生物
スズメバチ
毎年、死者20人以上。猛威を振るう。
近年、増加傾向にあり、2015年、8000件に及ぶ相談が都に寄せられた。
2016年から1年後・・・エアコンの通気口、ブレーカー部分、換気口など
都市部の生活圏に巣を作る、都市適応型のスズメバチが急増
コガタスズメバチ・・・僅かな食料で生きられる。食料の少ない都会で十分適応できる。
住宅街の場合、生ごみや缶ジュースの飲み残しなどがエサに。
スズメバチの巣を見つけた場合⇒絶対に刺激しない
増加の理由
山林部分が宅地になる⇒スズメバチが山林の宅地に適応⇒都市部の宅地にも適応
雨風をしのげて残飯などのエサが多い都会は、スズメバチにとって住みやすい。
遭遇した時の対処法
自分の家の近くにある場合、早めに駆除業者に駆除してもらう
刺激をすることがスズメバチにとって、危険な行為
1・自分で殺虫剤で駆除しない
2・ハチを手で振り払わない
スズメバチは、敵と認識すると、攻撃フェロモンを出し、仲間を呼ぶ
出会ってしまったら、草・木・石であるというようなふりをし、
遠ざかるのを待ち、ゆっくりその場から離れる。
スズメバチは、化学物質を判断している。体にあまりニオイをつけないことが大事。
整髪料・香水などの香りは、スズメバチを刺激する可能性。
洗濯物の洗剤や柔軟剤のニオイは・・・十分注意する
自分にニオイがある場合は、スズメバチ近づかないようにする。
キョン
マダニの持つウイルスが、のら猫から感染し、噛まれた女性が死亡するニュース
これまで、マダニに噛まれてマダニウイルスに感染し死亡するケースがあったが、
今回、感染症を起こした猫から、マダニウイルスが感染という日本で初めての症例
猫や犬など身近な動物に寄生する可能性が
2014年、千葉県で大繁殖し、
農作物や民家の樹木や花を食い荒らし、住宅地まで出没。
元々、キョンは、中国や台湾に生息する外来生物。
1960年代、千葉県勝浦市にあったレジャー施設で飼育していたが、
数頭が逃げ出し野生化。207年、推定3400頭
2014年、生息地域を広げ、推定40700頭。
2014年から3年後・・・もともと夜行性の動物のキョンは、
人を怖がらず、昼間から街中に
2015年の推定49500人に増加。
東京から16kmの柏市に目撃情報が。東京中心に、いつ侵入してもおかしくない。
キョンの都市型化で深刻な問題が・・・マダニの拡散
マダニは、全国の山や森に生息するが、同じ場所に住むキョンに、マダニが寄生
住宅地に出没⇒マダニを拡散⇒マダニ噛まれると命の危険が
重症熱性血小板減少症候群 通称・SFTS
白血球や血小板の減少に伴い、発熱・嘔吐・出血などを発症。最悪、死の危険も。
2009年、中国で大発生し、約900人が死亡。
SFTSの発症数
2013年~2017年で、発症者266人 志望者57人
見つかったのが新しい為、研究が進んでおらずワクチンもない。
発祥したら体力勝負で回復を待つしかない。
高齢者・子どもは、体力が無く、死亡する可能性が高い
マダニを拡散するのはキョンだけ・・・イノシシやシカなどにもつけてる
キョンが野生のシカやイノシシよりも厄介なのが街の中まで来る。
身近なところまでマダニを持ってくる。
注意が必要なのがペット
マダニがペットに寄生⇒マダニのウイルス感染が高い
人がペットを愛する習慣が進化し、家の中で飼っている。
一緒にお風呂に入ったり、ベッドで寝たり、一層、感染症が人間に移るリスクが上がる。
ペットのマダニウイルスの感染予防法
ペットの健康管理を頻繁に行う。ダニ除けの薬(駆虫剤)があり、
獣医に相談し、処方をしていただく
野良猫に触るのは・・・むやみに触らないことが大切
野生動物は素手で絶対に触らない
公園などでもマダニがいる可能性はあるので、肌が露出しない服装で
もしマダニに噛まれてしまったら、無理にマダニを取らずに、
すぐ病院へ行き、適切な処置をする。
日本以外の国は、野生生物に触らないと教わる。
そう言った国には、非常に多くの感染症があり、
人の命にかかわる病気があると、日本以外の国は、教わる。
日本は島国として隔離された自然の中でできあがっている。
意外と病原体が少なくて済んだ。
今となっては、野生動物が人間の近くに来ると、病原体もセットで来る。
猫に噛まれてSFTSに感染して死亡するケースが、多発してしまうかもしれないリスク。
カミツキガメ
2005年、ペットとして飼っていたカメが、沼や池に捨てられ、野生化して増殖。
凶暴で指を噛み切るなど凶暴な性格の、危険な特定外来生物。
周辺で被害が続出。約1000頭が生息と推定され、
千葉県佐倉市では、大規模な駆除作戦を敢行した。
2005年から12年後・・・生息地を拡大し、大幅に増殖
産卵期の5月~9月 陸に上がる個体が大幅に増える。
夜行性であるため、昼間は沼の底などに隠れて見つけにくい。
印旛沼周辺では、夜間は人が立ち入るところでも、カミツキガメが頻繁に歩く。
2005年、推定1000頭⇒2015年、推定16000頭
さらに、千葉県での生息範囲が印旛沼に直結する川だけだったのが・・・
印旛沼⇒西印旛沼⇒河川⇒水田・用水路 急速に拡大
カミツキガメは、コイやフナ、在来種のカメなど生物を捕食し、生態系を破壊した可能性。
原産国の北米・南米では、ワニやアライグマなどの天敵がいるが、日本には天敵はいない。
カミツキガメを捕獲した場合
外来生物法で生体の運搬は禁止のため、警察に通報し、引き渡す。
警察が専門機関へと運び、殺処分される。
水中に巣を作るカミツキガメ、完全に数を把握できず、駆除が難航。
駆除にかける予算を増やして、対策を進めていても、抜本的な駆除方法が、まだない。
現在、生息地が日本全国に拡大し、
東京都心でも定着が始まっている場所も・・・東京・練馬区 光が丘公園
人目につかないところで、捨てやすい所に捨てられた。
カミツキガメが増えたのは・・・人為的な投棄
たくさんのカミツキガメが、国内でペットとして飼育されていた背景。
遭遇した時の対処法
夜間、カミツキガメがいる池や沼に近づかない
露出をなるべく減らし、長靴を履く
今まさに進化を遂げようとする危険生物・・・ツキノワグマ
近年、全国で急増するツキノワグマの目撃情報、被害も後を絶たない。
死傷者数も出ている。
山から下界へ降りてきて、生息域を拡大し、人が住んでる平野部に降りてきている。
ツキノワグマが街に近づく理由
街の方が楽で、確実にエサを取れるから。
かつてはクマは人を恐れる動物、人に近づく動物ではなかった。
クマの社会では、人間は怖くないという常識になってきている。
クマが人間をエサとして認識し始めている。
「死んだふり」は・・・迷信
死んだフリをしていても、クマは死肉でも食べる。
お腹を空かしていたら、いじったあげく食べられてしまう。
「クマ避けの鈴」は・・・逆効果の可能性
かつては効果があり、クマは臆病だから、音がすると、
向こうから寄ってくることが無かったが・・・
最近、クマが人慣れして、鈴の音に慣れたクマもいるので、単独行動をすると危ない。
襲われた人の中には、鈴をつけていたにもかかわらず、襲われたケースも。
クマはそこまで学習している可能性。
襲われないための対処法
1・山での単独行動は、絶対にしてはダメ
登山やハイキングは、一人だと色んなリスクがある。
クマは人を遠くから見ながら、襲えるか襲えないかを判断する。
集団で行く。
2・雨上がりはクマが活発に行動。山里に行かない。
大雨が降った直後は、人間がまだ家の中にいるから。
外をウロウロしても、人間に出会わないと学習している。
雨上がりは、山でエサが獲りにくいので、クマはエサを求めて人里に来る。
クマが目の前に姿を現したら・・・
距離がある場合 クマの目を見ながら、ゆっくり後ずさりして逃げる。
背中を見せると、こいつは逃げる・弱いやつと認識し襲ってくる。
クマの走る速度は、山の中でも時速40km以上。
絶対背中を見せて逃げるのはダメ
目の前に現れた場合 戦うしかない
クマに襲われて助かった人は、最後まで抵抗した人たち。
クマとの戦い方
1・腕で首を守る 2・顔面をパンチ
(鼻に神経が集中しているので、鼻に当てられると、クマが痛くなり戦意喪失になる)