マグカップとシンク6 | あやっちのブログ(AKB48&欅坂・櫻坂46&乃木坂46妄想小説)

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夢小説書いてます‼︎
投稿は不定期なので気長に待って頂けたらと思います^ ^





ー土曜日ー





賀喜「ごめん、待った?」


遠藤「ううん、ちょうどピッタリだよ」



今日は遠藤の家に行く日



遠藤「やっぱり…私の家でいいの?」


絵の課題とはいうものの本当に自分の家でいいのか不安になっていた。


賀喜「いいの!さくらの家がいいの!」


遠藤「は、はぁ…そこまで言うなら…」



やや困った顔をしながら案内する。


遠藤「ど、どうぞ…」

賀喜「お邪魔しま〜す!」


賀喜はワクワクしながら家の中に入る


賀喜「うわぁ〜想像通り綺麗だね!」

遠藤「いやいや…そんな…」


謙遜する遠藤を差し置いて賀喜はスケッチブックに手をかける


賀喜「もぅ…私の理想過ぎて…感動だわ」

遠藤「大袈裟だよ…笑」


賀喜は絵を描きながら遠藤に話しかける。


賀喜「いつもここで曲を作ってるの?」

遠藤「うん…まぁ…」


賀喜「へ〜!」


高そうな機材が沢山あった

おそらくコツコツ貯めたお金で買ったのだろう

絵しか知らない賀喜にとっては音楽の世界に興味津々だった。


賀喜「…」


そこからは賀喜の集中モードに入り、黙々と絵を描き進めていく


その間、遠藤は黙って賀喜が絵を描く姿をただ見つめていた




そして…



絵が描き終わる頃には夕方となっていた。





賀喜「…ふ〜、、終わった〜!!」


遠藤「お疲れ様」


そう言って賀喜にコーヒーを渡す。


賀喜「あ…ありがとう…。って⁉︎もう夕方⁉︎」

遠藤「うん笑」

賀喜「ご、ごめん!!こんな長い時間居座るつもりじゃなかったのに…」


遠藤「全然大丈夫だよ笑」

賀喜「うぅ…本当にごめん…」


遠藤「ううん、むしろこっちがありがとうだよ」

賀喜「え?」


遠藤「見てて思ったんだ…好きな事に対してこんなに真っ直ぐ向き合えるなんて…なんか尊敬しちゃった笑」


賀喜「わたしが…?」


遠藤「うん笑」

賀喜「ウフッ…なんか照れる笑」


思わず笑みが溢れる。



遠藤「せっかくだしご飯食べてく?」

賀喜「えっ‼︎いいの?」



遠藤「うん笑私の手料理で良ければ…笑」



賀喜「ぜひ‼︎お願いします!」

遠藤「は〜い笑」


遠藤は髪を結ぶとマイエプロンを身につけ台所に立つ


賀喜は席に座りまたスケッチブックを手に取る


今まで背景だけだったが今度は『遠藤さくら』という人物をテーマに絵を描き進める


遠藤は自分が描かれているとは知らずに料理を作り続ける




遠藤「よし、出来た」


賀喜「うわぁー!!美味しそう!!」


短時間とは思えない程の料理の数に驚きと感動を覚える


遠藤「良かったら飲む?笑」


そう言ってお酒を取り出す。


賀喜「えっ⁉︎…そんな悪いよ!飲んだら帰れなくなるし!」

遠藤「フフッ笑じゃ〜私だけ失礼します笑」


遠藤はお酒を飲むのがいつもの日課なのかお酒をグラスに注ぐ


ゴク…ゴク…ゴク…


遠藤「んー、、最高笑」


賀喜「ほんとお酒が好きなんだね笑」


遠藤「うん笑好き笑」



満面の笑みを賀喜に向ける

その姿を見て素直に可愛いと思ってしまった。



遠藤「あっ…初めて会った時から思ってたんだけど、遥香ってあんまりお酒強くないよね?」


賀喜「ギクっ…何故わかるの…」


遠藤「フフッ笑。お酒の種類によってアルコール度数は変わるんだけど、遥香に出してるものはいつもアルコール度数が1番低いものを出してたんだ」

賀喜「えっ⁉︎そうなの⁉︎」


遠藤「うん笑でもね?ジントニックの作り方はシンプルだから誰でも作れるんだよね」


賀喜「へ〜」


遠藤「でも、シンプルだからこそ、極限まで美味しさを引き出そうと追求心が止まらないんだよね〜笑」


賀喜「す、すごい…」



遠藤「だからね…遥香に初めてお酒を出した時、ちょっぴり不安だったの」

賀喜「?」

遠藤「あの仕事をしてからね…何となくだけどお酒慣れしてる人?と、してない人が何となくわかるようになったの」


賀喜を見て直ぐにお酒慣れしてないと直ぐにわかった


遠藤「お酒が苦手な人も美味しく…また飲みたいなって思えるようにするにはどうしたらいいんだろう…私が作ったお酒で嫌いになったらどうしようって…ちょっと不安だったの。」


賀喜「さくら…」


遠藤「でも…遥香の笑顔を見てそれが全て吹き飛んだ笑あぁ…この仕事やって良かったなって思えたの」


お酒の力なのか普段はこんな事話さないのに何故か賀喜ならこの話をしたいと思った。


遠藤「それに今日、遥香の絵を描く姿を見て確信したんだ」

賀喜「なにを?」


遠藤「遥香の夢を応援したいって…」


賀喜「わたしの夢?」


遠藤「音楽もそうだけど…絵を仕事にするって私の思っている以上に大変だと思うの。でも、遥香は諦めないで続けて欲しいかな…」


賀喜「さくら……」


さくらの気持ちに応えたい

でも、それ以上に私はさくらの夢も応援したいと思った。



賀喜「わかった…。ありがとう。」



そう言うと遠藤はニコッと笑ってくれた。




賀喜「良かったらさくらの歌聴きたいなぁ〜」


遠藤「えっ…うーん…」


賀喜「お願い!!」


遠藤「じゃ…一曲だけ…」


恥ずかしそうに遠藤はギターを手に取る。



遠藤「…恥ずかしいから後ろ向いてて」

賀喜「えっ⁉︎」


賀喜を無理やり後ろに向かせ、

遠藤は目を瞑り深く深呼吸をしてから歌い始めた




遠藤「スゥ…」





『決心のきっかけは、理屈ではなくて〜』


『いつだってこの胸の衝動から始まる〜』


『流されてしまうこと抵抗しながら〜』


『生きるとは選択肢たった一つを選ぶこと〜』








遠藤「……」



目を開けると後ろを向いていたはずの賀喜がキラキラと目を輝かせながらこちらを見ていた。


遠藤「…うっ…」


遠藤は恥ずかしくなり咄嗟に顔を隠す。





パチパチ!!!



賀喜「もう!!最高!!」


遠藤「あぁ…もぉ…」


やまない拍手にムスッとしながらもなんだかんだ嬉しそうな顔をする遠藤


賀喜「もしよかったらもう一曲…」

遠藤「いやです!!」


賀喜「そんなぁ…」


遠藤「もぉ…冷めないうちにごはん食べるよ」

賀喜「うぅ…はーい」


賀喜はよそってくれたおかずを一口くちにする



賀喜「ん⁉︎うまっ⁉︎なにこれ⁉︎」

遠藤「フフッ笑良かった笑」

賀喜「いや…もぉ一流のシェフだよ!」


遠藤「やめてよ笑流石にそれは盛りすぎだよ笑」


賀喜「いや〜…私が男だったら惚れるどころか結婚したいわぁ…」


遠藤「えぇー笑また変な事言ってるよー笑」



賀喜「あはは!!」



さくらとのたわいもない話がこんなにも楽しいなんて思いもしなかった。




さくらとはこのままずっと友達でいたい、、




そう思ってしまった。







賀喜「あっ‼︎もし、新しい曲が出来たら1番に私に聞かせてよ!」


遠藤「うん笑もちろん笑」



賀喜「やったぁ〜!!いや〜楽しみだなぁ〜!!」






その日の夜は結局、さくらの家に泊まることになった。