お久しぶりのあやっちです^ ^
今回は卒業コンサートを間近に控えている齋藤飛鳥ちゃんと
あすぴー&えんぴーコンビの遠藤さくらちゃんの短編を書きました!!
(卒業コンサート行きたかった…T_T)
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飛鳥「もぉ…何やってるの?これじゃ文化祭までに間に合わないよ!」
遠藤「す、すみません…」
飛鳥「明日までに片付けといて」
遠藤「…はい」
そう言って彼女は僕1人を教室に残し帰ってしまった。
その後、黙々と作業する遠藤
遠藤「ふぅ…終わった…あっもう日が暮れてるじゃん…はぁ…」
ダメだなぁ、、自分が嫌になってくる…
遠藤「……帰ろ」
遠藤は荷物を取りに自分の教室へと向かうが…
遠藤「うぅ…なんで、こう…夜の学校って怖いんだろう…」
明かりがついているとはいえ、夜の学校は何故か幽霊が出そうな雰囲気がある。
実際に見たと言っていた人もいるし…
遠藤「信じない…信じないぞ…うぅ…」
遠藤は怖がりながらも自分の教室へと辿り着くことが出来た
遠藤「はぁ…やっと着い……ッ⁉︎」
教室の電気は消えているが、、
遠藤(ぼ、ぼくの席にだ、、だれかが座ってる…⁉︎)
遠藤(髪の長い…じ、女性…だろうか…)
遠藤はすぐに下を向いた
遠藤「うっ…(怖くて上を向けない‼︎)」
今の遠藤には電気をつけるという考えすら出来ず、ただカバンを直ぐに取ることしか頭になかった。
遠藤は下を向いたまま一歩、また一歩と少しずつ歩いた
遠藤「うぅ…ッ…」
自分の席に着いたが怖くて手が動かない
遠藤「くっ…ッ!!」
遠藤は意を決して前を向いた。
遠藤「ッ……へ?」
?「スゥ…スゥ…」
遠藤「飛鳥…先輩…?」
ゆっくりと目を開けるとそこにいたのは帰ったはずの飛鳥先輩だった。
遠藤「な、な、なんで⁉︎…いや…これはきっと幻かなんかで…えーっと…」
飛鳥「んん……」
遠藤「(ビクッ⁉︎)」
遠藤の声に反応したのか少し顔を上げる飛鳥
だが、彼女は起きる気配がない
遠藤「ッ…///」
ドキンッ…ドキンッ…
彼女をこんな近くで見た事がなかったため、変に意識してしまう
今なら無防備な彼女の唇を奪えるのでは?…と考えてしまう
遠藤「ブルブル‼︎…(な、何考えてんだ‼︎僕は…)」
そう思ってはいるものの…
彼女を見ると胸の高鳴りが止まらない
遠藤はゴクリと唾を飲み込むと一歩前に進み顔を近づけた
こんな事したらきっと彼女に嫌われる
だけど…憧れの彼女を目の前に僕の理性は止められなかった
遠藤「……」
だが、彼女の唇まであと数センチの所で彼女は起きてしまった。。
飛鳥「ん…あれ…」
遠藤「(ビクッ⁉︎)」
遠藤は咄嗟に離れ、彼女から背を向けてしまった
飛鳥「んー…はぁ…いつの間に寝てたんだろう…ん?さく?」
遠藤「なっ⁉︎は、はい‼︎///」
何事もなかったかのように彼女の方へ振り向く
飛鳥「何してんの?」
遠藤「あっえっと…終わったので帰ろうと…それより飛鳥先輩はなぜ僕の席に…」
飛鳥「あ、そう…。さくが終わるの待ってたんだけど、なに?ダメだった?」
遠藤「い、いえいえ…!!ありがとうございます…」
心の中で待ってくれてるなら少しは手伝ってくれても良かったのでは…と本音が出そうだった
飛鳥「プッ…顔に出過ぎ笑」
引き攣った顔が出ていたのか本音がすぐにバレた
遠藤「え…」
飛鳥「ちゃーんと私も仕事してましたから」
そう言って当日のスケジュールや必要物品など資料にして渡してくれた
飛鳥「私、さくらより不器用だからさ?工作よりもこういった資料まとめる仕事の方が好きなんだよね」
そう言う飛鳥先輩の顔は少し悲しそうだった
少なからず僕に嫌な思いをさせてしまったのだと彼女なりに反省しているだと感じた。
遠藤「だからか…」
飛鳥先輩は指示するのみで手伝う様子なんてなかった
でも、それにはちゃんと理由があるのだと初めて知った
飛鳥「それに、さくらが作った方が絶対いい文化祭になりそうだし笑」
そう言ってクシャッと笑う姿にさっきとは違う胸の高鳴りを感じた。
飛鳥「それで?結局どこまで終わったの?」
遠藤「うっ…えっと、とりあえず最後の仕上げまでは…で、でも飛鳥先輩の資料があれば文化祭までに間に合うと…」
バンッ!!!
飛鳥「はぁ⁉︎」
勢いよく立ち上がる飛鳥
彼女の反応から見てこれは絶対に怒られる奴だとすぐに感じた
遠藤は怒られる覚悟をしたが…
飛鳥「あれを…たった数時間で…?」
遠藤「くっ…」
遠藤は怖くて目を瞑り身体に力が入る
飛鳥「さく……お前凄いな〜!!」
そう言って僕の頭を犬みたくワシャワシャと撫でられた
遠藤「な、なんで…⁉︎」
目を開けるとニコニコの彼女にキョトンとする遠藤
飛鳥「やっぱりさくらが適任だったよ!」
飛鳥の予想を超える速さで仕事を終わらせた遠藤に自分のことのように嬉しくなる飛鳥だった
飛鳥「下手したら1週間以上、いや文化祭まで終わらないと思ったのに流石だよ笑」
遠藤「は、はぁ…」
飛鳥「よし‼︎お礼に1つだけ何でも願いを聞いてあげる笑」
遠藤「はい?」
飛鳥「特別だよ?笑私が何でも願いを聞いてあげることなんて一生ないんだから笑」
遠藤「そんなこと…突然言われても…」
飛鳥「無いならさっきやろうとしてた事でもいいよ?」
遠藤「ッ…⁉︎///」
ま、まさか…キスしようとしてたのバレてた…?
遠藤「い、いやいや!!な、何のことですか⁈」
飛鳥「とぼけないでいいよ笑。寝ている隙にチューしようとしてたでしょ?笑」
遠藤「うっ…」
やっぱバレたか…
てか、起きてたのね…
遠藤は何も言えず赤くなった顔を隠すだけだった
飛鳥「で?やるの?やらないの?」
遠藤「い、いや…そんな急に…」
何で彼女はやる気なのだろうか…
てか、付き合ってるわけじゃ無いのに僕なんかとキスして嫌じゃないのだろうか…
いやいや‼︎キスだよ⁉︎
そんな簡単にやっていいものなのか⁉︎
飛鳥「はぁ…もういい、帰る」
遠藤「えっ」
飛鳥「言いたい事はっきり言わない人嫌いだから」
遠藤「ッ…」
はぁ…僕は何でこう…
いや…僕なんかと彼女と釣り合うわけがない…
憧れのまま彼女の後ろを眺めるだけでいい
そんなこと考えている間に彼女は立ち上がり帰る支度をしていた
遠藤「…」
飛鳥「何してるの」
遠藤「え、あ…いえ…」
飛鳥「はぁ…ほら、帰るよ」
そう言って僕の手を取った。
遠藤「えっ///…あ、あの…」
飛鳥「もう暗くなってるし、女の子1人で帰させるつもりなの?」
遠藤「あっ…いえ!!お供させて頂きます!!」
飛鳥「プッ…」
遠藤「へ?」
彼女はクスッと笑った気がした。
飛鳥「ほら、帰るよ!」
遠藤「はい!」
僕は急いでバックを取り飛鳥先輩のもとへ行こうと振り向いた瞬間、
ふんわりといい匂いと共に僕の唇に柔らかいものが当たった。
遠藤「ッ///」
それは一瞬の出来事であったため今の状況を理解するのに時間がかかった
それを見た飛鳥は顔を赤くしながら言った。
飛鳥「…いい?次はちゃんと言葉にして言うこと!…それに…私はそんなに待てる方じゃないから…///」
遠藤「…///」
これは期待していいのだろうか
この時、僕は彼女の後ろではなく、
彼女の隣で一緒に歩きたい
そう思ってしまった。
ーおわりー