私がこの展覧会へ行こうと思ったきっかけは、

アルバイト先でみた この展覧会の図録であった。


何気ない気持ちでパラパラとめくってみる。

すると、とても「面白い」と感じた。

コンセプチュアルで消費的、そして前向きで且つ解放的な美術。

それが最初に感じた印象である。


こういうと、とても批判的に感じられてしまうかも知れないけれど

中国の現代アートは「悪趣味」だと聞いた。

悪趣味というより、寧ろ 一過性の、今のものでしかない、とうニュアンス。

何となくだが どこの世界のアートもそんな感じだな、と思っていたが

今日 国立新美術館で見た展示から、その言葉が思い出された。


中国は共産圏である。しかしながらその体系は複雑で、資本主義の部分もある。

だが、圧倒的に文化的には抑圧を受けている国だと思う。

だからこそ、パフォーマンス・アートは一度限り、警察の目を盗んでしか行われない。

(註:張洹のヴィデオによるパフォーマンス・アートがその良い例に見受けられた。)


私が今回、楽しみにしていたアーティストは何人かいて、その一人が張洹だ。

そして、馬六明というアーティストも気になっていた。

この二人の作品は、どちらにおいても「注意書き」がある。

「場合によっては一部気分を害される型がいますのでご了承下さい」

そんな文句がキャプションのすぐ脇に掲げられる。

確かに、気分のいいものではないのかも知れない。

しかし、とても興味深かった。

というのも、抑圧された社会から、言わば閉塞的な社会の中で創られたアートが

彼らにとって、ないし 鑑賞者にとって、そして中国本土にとっての「解放」のようだからだ。


そして、とてつもなく消費的。

曹斐というアーティストの作品は「ラビット・ドッグス」「ヒップ・ホップ広州」

は近年稀に見るキャッチーな、それでいて消費的なヴィデオ・アートで興味深かった。


国の違いはあれど、それを超えて行くのがアートだと思う。

そして、アーティスト、国、世界などを文字以外の媒体で知りえるものだと確信した。




中々興味深い電磁だったので、オススメしておきます。