エンジェル投資 ~日本とアメリカの違い~ | バブソンMBAのベンチャー日記

エンジェル投資 ~日本とアメリカの違い~

では、引き続いて、エンジェル投資の日米比較をしてみたいと思います。
以下、今回実施した定量調査の結果および各種公開情報より。

【エンジェル投資家の数】
日本:約10,000人
アメリカ:約225,000人

【エンジェル投資の総額/年間】
日本:約100億円
アメリカ:約$190億ドル(=約1兆6000億円) ※2008年

【エンジェル投資の件数/年間】
日本:不明
アメリカ:約55,000件   ※2008年

【エンジェル投資を受け、花開いた企業】
日本:不明
アメリカ:Google, Yahoo, Amazon, Starbucks, Facebook, Costco

【エンジェルグループの数】
日本:(まともに活動しているのは)2~4団体。
アメリカ:約300

【エンジェル投資家の平均エンジェル歴】
日本:約7.4年
アメリカ:約5年

【エンジェル投資家による平均投資額/ディール】
日本:約426万円
アメリカ:約$72,000

【投資決定に必要な期間】
日本:約30日
アメリカ:約70日

【エンジェル投資家の期待ROI】
日本:約12% (※期待ROI設定していない投資家は0%とカウント。左記を控除すると21%)
アメリカ:約34%

【エンジェル投資家の実質ROI】
日本:約10%
アメリカ:約27%

【投資決定の際の重要評価項目】
日本: 1位:起業家の人柄・バックグラウンド、2位:マーケットの状況や成長予測、3位:ビジネスプランの完成度
アメリカ: 1位:経営陣の質、2位:成長ポテンシャル、3位:ユニークな商品

【エグジットまでの期間】
日本:約7年
アメリカ:5~7年

【投資検討プロセス】
日本:決まった投資検討プロセスをとっているエンジェルはほとんどいない。ビジネスプランのレビュー、プレゼンのレビュー、個別面談は7割ほどのエンジェルが実施するが、デュー・デリジェンス・バリエーションを行うエンジェルはほとんどいない(2割以下)。
アメリカ:多くは、応募・コンタクト⇒プリ・スクリーニング⇒ビジネスプラン提出⇒プレゼン・個別面談⇒デュー・デリジェンス⇒条件交渉⇒契約 という流れをとる。


というわけで、米国のエンジェルはかなりプロフェッショナルな活動をしているわけですが、日本のエンジェルは(言葉は悪いですが)半ばリタイア後の余興としてやっているので、投資検討プロセスが決定的に貧弱で、その結果、投資収益率も低いという結果になっているんですね。

実質ROIが10%のエクイティ投資であれば、だれもエンジェル投資をしたがらないのは当然ですよね。。。叫び

※ちなみに、上記データの正確性・完全性は保証できませんので、あしからず。

※参考URL
http://www.angelcapitalassociation.org/data/Documents/Public%20Policy/Federal%20/Value%20of%20Angels%20FAQ%202009R.pdf
http://www.angel-investor-news.com/ART_angelpower.htm