ファイナンスの授業にて、、、 | バブソンMBAのベンチャー日記

ファイナンスの授業にて、、、

昨日のファイナンスの授業で、ゲストスピーカー(兼講師。現役の某金融系ファームのパートナー)に君の分析はユニークで興味深いから、エクセルファイルを送ってくれと名刺を渡され、授業後には教授に「よくやった」といって、握手を求められた。周りの生徒にも何故か、Congratulationsと言われたりなんかして、ビジネススクールで普通に学生していてあまり起きないことだと思うので、ちょっと振り返ってみたい。


今回の授業のケースは、とある金融系スタートアップの資金調達の話。①エンジェルからの借入(年利12%)、②ファンドから借入(年利15%)、③ファンドからの出資、④友人からの出資と劣後債(年利12%)の4つの選択肢から、資金調達の方法としてどれが最適かを理由ととも述べるというのが課題。

授業の最初に、クラス個々人の意見を聞かれた。回答の分布は、ざっくり①20人、②15人、③1人、④15人という感じだった。ちなみに③の1人は、自分である。

ケースに書かれている選択肢はそこそこ上手に作られており、どれも一長一短。大半の学生は、創業者のコントロール(実質支配権)を重視し、③は創業者の株式保有率が33%になることを毛嫌いして誰も選ばなかった。アントレプレナーとして、数(株)の力で会社をコントロールできなかったら、意味がないと多くが考えているんだと思う。

ケース自体は④に流れるようなつくりになっているので(実際の話でも、創業者は④を選んだ)、普通に考えると④が無難かつ妥当な選択肢になるということは分かっていたのだが、それだと目立たないので、逆張り戦略で③を選んだのが、これが思いの外、大成功。なんと③を選んだのは自分一人だけだったので、否応なしに目立った。

各グループで、選んだ選択肢のメリット、デメリットを議論しまとめる時間を15分与えられたのだが、ぼくは1人しかいなかったので、講師と短めの質疑応答。③の期待利回りが一番大きいことが決め手だと説明すると、どうやって導き出したかも黒板に書けと言われた。

各チームの代表者が、それぞれの意見を黒板に書く中、ぼくは4つの選択肢の清算価値と創業者の取り分を表の形にして書く(下図参照)とともに、リスクとして株式のマジョリティを失うので、最悪クビになるリスクがあることを明記した。
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特に注目されたのが、数字で、各選択肢を評価したこと。元々ケース自体が、定性的な分析が行われることを主眼に置いていたみたいなので、数字でimplicationを導いた学生は今までいなかったみたい。なので、ユニークだから、エクセルくれっていわれた。目

今回の経験を一般化してみた場合に、どのようなことが言えそうなのかは次の記事に書きたいと思います。