BCAPを終えて② | バブソンMBAのベンチャー日記

BCAPを終えて②

前回のエントリーの続き)

もう一つ痛切に感じたのは、言葉の壁。外国で企業コンサルをする上では、ネイティブ並みにしゃべれないと、最高のパフォーマンスを出せないということがよく分かりました。プロジェクトとしては成立させられることは分かったのですが、日本で行うのと同レベルのサービス提供は非常に難しいという意味です。


理由としては、以下の3つが挙げられます。


1.コンテキストを理解しきれない。
その国・地域の特性や社会・業界トレンドに対する肌感覚での理解も重要なのですが、それよりもクライアント企業の現状や、キーパーソンのニーズとパワーバランス、組織風土に対する理解にとても時間がかかります。いわゆる文脈で理解するというのが、なかなか出来ません。。。(泣) ぼくの英語力だと、相手によるのですが、おそらく70%~80%程度の理解だと思います。そうすると、表面的にはこう言っていても、真意は別のことみたいな話がなかなか租借できず、不完全な状態で走らざるを得ないんですね。なので、かゆいところに手が届くようなサービスはなかなかできない。


2.チームを自由自在に動かせない。
今回、ぼくは結構運がよくって、チームメイトに恵まれました。秋学期のプロジェクトで信頼関係を構築できたことも大きいのですが、それよりも皆相手の意見を尊重する姿勢をもってくれていたので、ぼくのつたない英語でも何をいわんとしているのか理解しようとしてくれて、実際に理解してくれましたニコニコ でも、実際はそういうことばかりでなくて、自分の意見に固執する人もいるし、相手が言葉を流暢に話せないと聞く耳を持たない人もいるでしょう。そうした時に、あの手この手でチームを動かし、向かわせたい方向に持っていくということが難しい! 片手を後ろで縛られて、戦いに挑んでいる感じです(笑) なので、結局全体のパフォーマンスが落ちるなぁと感じています。


3.クライアントとの議論で腹落ちさせられない。
これは、英語力がまだ低いといえばそれで終わってしまうのですが、「議論で勝つ」というのがまた難しい。議論で相手を納得させるためには、(勿論)論理的に話さないといけないわけで、相手が付いてくる疑問に対して、そのポイントを理解し、的確に回答しなければいけない。しかも、かなりのスピードで。相手の質問に対する理解度が80%として、こっちは頭での中で英語でなんていうか考えながら話すわけで、本来言えることの80%程度の内容しか言えないとしましょう。そうすると、結局相手には64%程度しか伝わらないということになり、クライアントとしては、まぁ大筋言っていることはわかるけど、本当にそうかなぁ・・・という状態になってしまうと思われます。


ということで、外資系ファームの海外支社でばりばり働く純ジャパ(非帰国子女)日本人コンサルタントの方々は、本当に果敢で、すごいなぁと思うわけです。。。


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ロバートと。彼はスイス人ですが、英語ペラペラです。