例によって、中学3年のAさんに実力テストの問題を持ってきてもらいました。
今回持ってきてもらった国語の問題に、米原万里さんの文章が載っていて、
興味深く読ませてもらいました。
だいぶ前に、米原さんが翻訳した「外国語学習法」という本を買っていましたし、
本人の文章も、やはり入試問題か何かでしょうか、読んだ記憶があります。
両親の仕事の関係でプラハに滞在し、ソ連大使館の付属学校に通った時の話です。
そこに通い始めた外国人の子供たちは、
遅くとも7か月以内にはロシア語をほぼ自由に操れるようになるとのことです。
欧米出身の子供たちだけでなく、日本人を含めたアジア人も同様だということです。
こういう話は時々耳にしますが、留学せずに、
そういった場所での学習方法を何とか再現できないものでしょうか。
おそらく、教育方法が特別だからというのではなく、
個々人の主体的な努力の成果によるところが大きいのでしょう。
米原さんも書いているように、ロシア語が分からないと「並々ならぬ寂しさと苦痛を味わう」
わけですから。
その上で、子供たちが具体的にどのように外国語を学んでいくのか、
頭の中で行われていることをぜひ知りたいものです。
米原さんは「初級を徹底的に身につけること」が基本のようだと言っているだけですが、
おそらく、単に表現を丸暗記するのではなく、きちんと文法も学んでいるはずです。
ただ、当然、日本で行われているように1つ1つの文法事項を取り上げて呼び名を付けて、
意識的に学んでいるわけではないはずです。
その実際の過程を他の人も真似できるようにならないものでしょうか。