百科事典書き写し | 宮古市の個別指導塾

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中学3年生は、国語の授業で「百科事典少女」を勉強していました。

シャーロック・ホームズシリーズの「赤毛連盟」でも、

もっぱら百科事典を書き写す仕事のために雇われた男が登場しますが、

百科事典を書き写すのに一体どれくらいの時間がかかるのでしょう。



図書館にあったブリタニカは、1ページ約3000字あります。

(平凡社のものは1ページの字数はこれより多いものの、ページ数が少なくなっています)

インターネットの情報では、日本語の場合1分間に30~40字写せるようです。

Rちゃんのお父さんが、急いで写していたとは考えにくいので、

1分間に30字として、100分で1ページ写せることになります。

平日は仕事帰りの夕方から2時間、土日は午後いっぱい使ったとしても、

平均すると1日あたり3時間がせいぜいでしょう。

すると、1日2ページ平均というのが妥当な線ではないでしょうか。 

百科事典には図表や写真も載っているでしょうから、

文字だけ写すならだいぶ少なくなるとは言え、

1冊900ページほどあるので1年では厳しいかもしれません。

全10巻の百科事典だそうですから、本文には「何年も何年も続いた」とありますが、

少なく見積もっても10年はかかったのではないでしょうか。

紳士おじさんの手提げ袋の中には、何と3600個以上の品物が入っていたわけです。

ちなみに、ブリタニカにも平凡社の事典にも「ンゴマ」についての記述はありませんでした。



「百科事典少女」の中に「父亡き後もその遺言を守るように」という表現が出てきます。

主人公のお父さんが亡くなったという記述は他にないし、比喩としてはおかしいな

と考えていましたが、こちらの文章を読んで納得がいきました。

https://sakushin-u.repo.nii.ac.jp/?action=repository_uri&item_id=1194&file_id=22&file_no=1

教科書の文章には原典ともいうべきものがあり、これを改変したものだということです。

そちらを読むとだいぶ作品のイメージが変わってくるようです。