あの子がみえなくなるまで来ていたツバメ。
玄関先に作った巣🪹にツバメ夫婦が毎年やって来て巣を補強し、雛たちを育てて旅立たせるのを見守ることが楽しみでした。
朝ドアを開けておはよぅ〜とツバメ一家に挨拶していました。
子供たちは関心が薄く、あの子は「僕、鳥あんまり好きじゃない」と言っていました。スズメやツバメが家の中に乱入して来た時にかなり怯えていたからそうなったのかもしれないなと思っていました。
カラスに襲われたり、ひなが落ちてしまっていたりした年もありました。
ひなはあの子が庭の隅に埋めてくれ、一緒に手を合わせました。
スズメがそうなっていた時もあの子が埋めてくれました。
関心は薄いのに1番大切なところで優しいあの子。
あの子が去った年も来ていました。
居なくなった夏のあの日に、巣を見上げると毎年一つだった巣がその年は二つ目が出来ていた事を知りました。いつの間に⁈慌てて撮った写真。まだあの子は生きていた時間帯です。その日の夕方遅くにいなくなりました。
そのツバメたちがどうなったのか無事に巣立ったのか何も覚えていません。
ただ、頭の片隅にはあの子はツバメに連れ去られたんじゃ無いかと
(背中の壁がバシバシ家鳴りがしました)
恨んだのです。
あんなにかわいいと思っていたツバメをそんな風に思うなんて。今は恨んではいませんが、あの子を迎えに来たのではと、今も思うのです。
ツバメが乱入した時にはあの子の学習机にフンを落としていました。わたしは当時笑っていましたが、この子にするぞって目印だったんじゃない?なんて思ってしまったり…
あの子の居なくなった年の年末頃に壁の工事のために巣は取り払われました。
その翌年(去年)はツバメは来ませんでした。
子供が減った家だからなのか、やはりあの子を連れ去ったのでもう用は無いのか。新たな巣も作られませんでした。この地域のツバメがそろそろ全て巣立つ時期に、大群のツバメがわたしの頭上で舞い舞いしました。それは綺麗な夕焼けの空ででした。
息子さんここにおるでーとツバメたち
かぁーちゃーんおげんきでーと息子
明るい様子に思えました。
あの子が去って2回目のツバメの季節が来ました。
ツバメの姿をチラホラ見かけよく頭上で鳴いてくれます。
息子もみんなもどこかにいるのでしょうか。
【歌詞】
僕はそう小さなツバメ