今日紹介するのはMAKAYA MCCRAVENです。アルバムはDECIPHERING THE MESSAGE(’21)です。

 

シカゴを拠点に活動するドラマーでありプロデューサーのマカヤ・マクレイヴンがブルーノート・デビュー作品を発表。

 

■ビート・サイエンティストとの異名を持ち、サンプリング、リミックスを得意とし、ループの達人として知られている彼は、これまでジャズの世界で独自の道を切り開いてきた。

 

今回のアルバムもその延長線上にあり、ブルーノートの歴史を掘り下げ、アート・ブレイキー、ホレス・シルヴァー、クリフォード・ブラウン、デクスター・ゴードンらが産み落とした名曲をリミックス、オリジナル音源の完全性を維持しつつ、彼らしいヒップホップを基調にしつつもアンビエントな広がりのある作品に仕上げた。

 

■本作に関してマクレイヴンは一つのライヴハウスで行われたショウのように連続したセットに聴こえるようアルバムを組み立てたという。

 

イメージとしては、ビバップからハードバップへと移行する時間軸のどこかに位置付けられているようで「若いミュージシャンがバンドを渡り歩くという、まるで通過儀礼のようなアイディアに触発され、ある時代に焦点を当てたいと思っていました。」と語っている~ネット。

 

 

1.A SILCE OF THE TOP(AKA “Sliced Off The Top”)[from A Slice Of The Top by Hank Mobley]

 

2.SUNSET (AKA “Son Set”) [from Whistle Stop by Kenny Dorham]

 

3.WHEN YOUR LOVER HAS GONE (AKA “When You’ve Left Your Lover”) [from A Night In Tunisia by Art Blak]

 

4.ECAROH(AKA “Revlis”) [from Horace Silver Trio by Horace Silver]

 

5.TRANQUILLITY(AKA “Corner Of The World”) [from Components by Bobby Hutcherson]

 

6.WAIL BAIT(AKA “Wait Bail”) [from The Memorial Album by Clifford Brown]

 

7.COPPIN’ THE HAVEN(AKA “At The Haven Coppin’”)[from One Flight Up by Dexter Gordon]

 

 

1.FRANK’S TUNE (AKA “De’Jeff’s Tune”) [from Easterly Winds by Jack Wilson]

 

2.AUTUMN IN NEW YORK (AKA “Spring In Chicago”) [from Blue Lights, Vol.1 by Kenny Burrell]

 

3.MONACO(AKA “Monte Negro”) [from ‘Round About Midnight At The Cafe Bohemia by Kenny Dorham]

 

4.MR.JIN(AKA “Mr. Gin”) [from Indestructible by Art Blakey & The Jazz Messengers]

 

5.C.F.D (AKA “D.F.C.”) [from Something Personal by Jack Wilson]

 

6.BLACK RHYTHM HAPPENING[from Black Rhythm Happening by Eddie Gale]

 

彼は初めてのアーティストです。

 

鋭く切り込んだ楽曲作りは新鮮です。

 

過去の音源をサンプリングし、恰も現代を渡り歩く感じでライヴ会場の温もりを演出しています。

 

過去・現在をミックスし新しい楽曲として生まれ変わらせる才能は流石です。

 

聴いていて次は何が出て来るかと言う期待を抱かせる楽しみ満載のアルバムとなっています。

 

これは◎。