(11月1日~)


この月、仕事では非常に勉強になることが多かった。なぜなら、何て自分は非力なのだと思うことが多々あったからだ。考えても考えても、急に仕事ができるわけでもないのに、もしかしたら名案が出るかもしれないなんて淡い期待を抱いていた自分を本当に恥ずかしく思っている。ミスではなかったが、力不足により多くの人にも迷惑を掛けた。迷惑を掛けてしまったと、自分自身で感じていると言った方が的確な表現なのかもしれない。どうすれば良いのか分からず、迷って悩んで、それでも答えなんか出なくて、途方に暮れた。そういう日々が何日か続き、気持ちが後ろ向きになることもあった。


今だって、この時、自分がした決断が正しかったかなんて分からない。これまでだってそうだ。あの時、あの瞬間、自分が決断したことは本当に正しかったのだろうか、なんてことは仕事に限らず、本当にたくさんある。もう二度とその時には戻れないからこそ、余計に考えてしまうことなのだ。けれど、人間は前向きに生きていかなければいけない。生きていれば、世の中の不公平さに直面することはたくさんあるけれど、それでも人間は前を向いて生きていかなければいけない。おれは、この月、仕事で様々な経験をしたことで、ポジティブであること、前向きに生きることの’強さ’を再確認した。どんな状況でも、ネガティブからは何も生まれない。少なくとも、新たな建設的な考えは、絶対に生まれない。


1年間応援し続けたジャイアンツが日本シリーズへ進出した。そして、シリーズ第1戦、これまでの応援が報われたのか、おれはその場にいることができた。日本シリーズは、やはり他のペナントの試合とはわけが違う。応援する人、一人ひとりが野球を知っているのだ。そして、選手一人一人の一つ一つのプレーが、本当に大きな意味を持ってくる。だからこそ、見ているほうは面白いし、力が入るのだ。両チームのエースが投げあい、1点を争う好ゲーム、そういった試合を見ることができ、負けてしまったけれど、本当に幸せであった。


この月あたりから、仕事以外の時間、いかに仕事に活きるための時間にできるか、これをテーマにしていた。第1弾は、中国語である。これまで、仕事ではもちろん必要になってくるので、独学では少しずつやってはいたが、早いうちに本格的に勉強したいなぁとは思っていた。しかし、それがなかなか1歩踏み出せないでいた。できるだけ、生きた中国語を少人数で低価格で、という条件で探したところ、意外にも以前のパン屋の知り合いが、良い先生を紹介してくれた。こういったところでも、’つながり’ってホント重要だし、あたたかいなぁと思っている。


仕事が終わって、急いで中国語教室へ。基本的におれの会社に残業はない。残業無しは会社の方針だ。これは、おれは新たなビジネスモデルなのではないかと考えている。今の自分にとって、残業することは、仕事が遅いから残ってやらなきゃいけないものというふうに考えている。そう考えることによって、どうやったら時間内に全ての仕事ができるかを頭の中で組み立てる。これを考えるか、考えないかで、仕事の能率は全然違うと思う。もちろん、他の会社では、残業ゼロなんて到底無理なくらい忙しい会社であることは理解している。おれの前の仕事もそうだったし、日本の大多数がそうであるかもしれない。しかし、残業ゼロの会社が多くなり、多くの人が自分の自由な時間を、遊ぶなり、勉強するなり、趣味の時間にするなり、そういうことにたくさん使えるようになれば、日本はもっと’楽しい国’になると、おれは思う。家族の結びつきがより強くなり、一人一人が、もっと人間らしくなり、そうなれば、新たな産業が出てきて、新たな職業も生まれ、今まで想像もできなかった新しいアイディアが生まれるようになり、国全体が活気が出てくるのではないだろうか。人によって、いろいろ意見があると思うけど、少なくてもおれは、こんなふうに考えている。


この月は、様々な’選択’を求められた月であった。それぞれの選択が、最良のものであったかは分からないが、少なくても今後の’経験’になるという部分で、多くの知識を得た月でもあった。