第13回目の『メッセージリレー』は、里親さんのTさんです。



Q. 保護犬を迎えようと思ったきっかけは?

T:行きつけの動物病院に貼られていたチラシで、LYSTAさんの活動を知りました。

それから、ボーナスの時期に募金をさせて頂くかたちで支援をさせて頂いていたのですが、先住犬のチーズの闘病をきっかけに、ブログも拝見するようになり、チーズと同じ病気を持つかすみちゃんの存在を知りました。

先住犬のチワワ「チーズとココ」の2匹は東日本大震災の直後に捨てられ保健所に収容されておりました。

攻撃性が高い性格との事で殺処分の対象となっておりましたが、当時、他の愛護団体さんからその事を知り、なんとか保健所にお願いをして引き取りました。

攻撃性が高いと言われていた性格ですが、震災の恐怖と捨てられたことによるショックからだったようで、家に来てからは本当に優しく、笑顔が多いわんぱくで可愛い子たちでした。

チーズもココも来た当時すでに高齢で、特にチーズは病院の先生より「僧房弁閉鎖不全症」による心雑音があるとの診断を受けていました。昨年の夏より失神、肺水腫が起こるようになり、10月には余命を宣告され、それから3ヶ月後の1月に天国へ旅立ってしまいました。

この僧房弁閉鎖不全症は、完治せず薬で症状を緩和していくしかないと言われている病気で、症状が次第に悪化していく中、段々薬が効く時間も短くなり、酸素吸入等、他に改善できる手段はないか色々試したのですが、本人の苦しみを一時的に和らげる事しかできず、あれだけ私たちに笑顔や幸せをくれたチーズに対して助けてあげる事が出来なかったという自責の念がありました。

チーズの死後、チーズの親であるココも寂しさから憔悴し、このまま悲しみに浸っているだけではココも失ってしまうという危機感もあったため、新しい家族を探すことにしました。

その際に同じ僧房弁閉鎖不全症で里親募集となっておりました、LYSTAのかすみちゃんの事が頭から離れず、チーズの闘病の苦しみを見てきたため、誰か側にいてあげなくてはと思い里親の申し出をさせて頂きました。





Q. LYSTAのシェルターに行った時、どのような印象を持たれましたか?

T:それまでシェルターというのは里親さんが決まるまでの間、全員ケージの中で生活しているのかと勝手なイメージ を持っていましたが、実際かすみちゃんとの面会で初めて伺った際、猫、大型犬、小型犬それぞれに配慮された清潔で快適そうな施設だったため衝撃を受けました。

大型犬も日中外で日向ぼっこをしており、沢山いる猫たちもプレハブの窓に吊るされたハンモックでリラックスしていました。小型犬たちも自由に走り回れる広さの部屋で、元気に私たちを出迎えてくれました。

色々な経緯でシェルターに引き取られて来た子たちだと思いますが、一切の悲壮感を感じなかったのが印象的でした。また、これだけの頭数がいながら様々な医療機関と連携して高いレベルの医療を受けている事、フードや生活レベルにおいても妥協せず、それぞれの子の幸せと真剣に向き合う姿勢が感じ取れました。

また譲渡の際には、直前に健康診断を受け、綺麗にシャンプーをした上でこちらに届けて下さいました。「これから長くこの子を大切にして下さい」との思いを感じました。



Q. かすみちゃんを迎えてみていかがでしたか?

T:繁殖犬として狭いケージで暮らす事を長年強いられていたためか、元々の本人の性格かは分かりませんが、とても大人しく手のかからない子です。

一日の大半は寝ています。粗相もせず、自分のテリトリーから出てくる事もなく、あまりにも良い子すぎるため、「もっと自分を出してわがまましていいんだよ」と最初心配になりました。

臆病で、最初は散歩に連れて行ってもガチガチに固まってしまい、一歩も動けない事が一週間位続きました。病気の事もあるので、本人が好まないなら無理に散歩はしなくてもいいかなと思っていたある日、散歩グッズを用意していると飛んで跳ねて大喜びしているかすみちゃんの姿がそこにありました。

今ではこの散歩の時間が何よりの楽しみとなっているようです。最近では自分の家という意識が芽生えたせいか、あまり褒められる事ではないのですが、お客さんが来ると、ココと一緒に吠えて大騒ぎしています。

夏は早朝、涼しい時間に海に行ったり、お休みの日にはいつもと違う場所を散歩したり、外の色んな風景や匂いを楽しみながら毎日新しい発見をしています。先住犬ココとは、大人の犬同士のため良い距離感を保ちながら、チーズの時とは違った関係性でお互いを大切にしているのを感じます。

私たちにとっても日々かけがえのない存在、大切な家族になっています。





Q. 最後にohanaにかける思いを教えてください。

T:私の知る限りですが、震災前はいわき市に保護シェルターを持つ団体さんはなかったかと思います。震災を機にこのような団体を立ち上げて下さり、5年以上の長きに渡って維持して下さっていること、心より感謝申し上げます。

これまで支えて下さった支援者の方のご支援にも本当に感謝の言葉しかありません。皆さんのおかげでこの地域の犬猫の多くが救われていると思います。

私は支援者の一人としての立場ですが、やはり現在のLYSTAさんが保護されている子たちの頭数を考えますと、次のステップに進まれる時期なのだと思います。保護猫サロンが完成し、自然な状態で猫と触れ合ってもらえれば、より一層お互いの相性を確認でき、里親さんを探せるチャンスが増えると思います。

また、サロンの収益を通して、寄付金以外に自活の道があるという事は、今後長くこのような活動を維持していくにあたり、とても重要な事だと思います。手術室の費用も含め、プロジェクトの設定金額はハードルが高く大変なものだと思いますが、私も微力ながら実現へ向けて協力させて頂きたいと思います。

関わる全ての方、動物たちが幸せになれるプロジェクトになりますよう、心より応援しております。そしてこのプロジェクトが成功し、モデルケースとなる事で、他の地域の動物愛護の光となりますよう願っております。






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