「花鳥風月堂」は初心者向け。

「芸能百花繚乱」は愛好家向け。


らしい。


でも「助六寿司」は、取り上げるほどの材料なのだろうか。



現代人には、どうやったって真似のできないネーミングだと思うわけで、

でも、伝統芸能系の初心者が、疑問に思わないでもないとは思うけれど、

改まって取り上げるほどのものか。とも、思う。


「油揚げの稲荷寿司」と「太巻き」の組合せだから

「助六」に出てくる花魁の「揚巻」に引っ掛けて「助六寿司」っていう、

その思考の向き方が、とても好きなのではある。


心地よい婉曲さ。



「寿司の弁当を考えました」

「へ~、どんなの?」

「稲荷と太巻きで、、『揚巻』っていうんですが」

「そのまんまじゃないか。野暮だねえ」

「じゃあ、いい名前はありますか」

「揚巻と恋仲の『助六』でいいじゃないか」

「ああ、その方がいいですねえ」



って、ことになったのだろうが、

芝居を知らないと、一体何のことやら分からない。

っていうのも、意外と好きな所ではある。



とすると、

調べたことは無いが、

稲荷寿司の油揚げを裏返したのを「信太巻き」というのは、

やはり芝居からなのか。


「恋しくば尋ね来てみよ和泉なる信太の森の裏み葛の葉」



こういう感覚の在りようは、

現代にも残っていた方がいいと思うのだが、

難しいものなのだろうか。