◤◢◤◢⚠︎注意⚠︎◤◢◤◢

こちらはBL要素を含む
お話となっております

苦手な方
受け付けられない方は
華麗にスルーでお願いします🙇‍♀️










多分事務所に寄った時に
間違いなくあの人に会ったんだろう。

そんな講釈垂れんのは
あの人くらいしか思い付かないし
素直に聞き入れちゃう辺り
やっぱあの人しか有り得ない。

「これ、翔さんにもらったのか?」

じゅ〜んって
肌も呼気もチョコの匂いになり
声まで溶けちゃったまーにしがみつかれ

罰ゲームというよりは拷問に近い状態で
何とか体を引き剥がしながら聞いてみたら

「そーだよぉー、しょーちゃんくれたんだよぉっ。」

人の気も知らず
めっちゃ嬉しそうに笑うまー。

「じゅんとね、たべなさいってぇ…しょーちゃんいってたぁ。」

「はぁ?食べちゃダメなやつだろっ?!」

「え〜っ、だって……バレンタインだからってくれたんだもんっ。ダメなわけないでしょー。」

イカンイカンっ!!

良い子は食べちゃダメなヤツだって!!

だって翔さんだぞ?

絶対何か仕込んでるし
今頃してやったりな顔で
ニヤニヤしてるに決まってんだろ。

「やぁ〜だぁ〜っ、しょーちゃんのかえしてぇっ。」

「バカっ、食うなって!」

甘ったるい体をソファーに転がして
危険物質入りのチョコを
片付けようとしたら

横からにゅるんと手が伸びてきて
半泣きでチョコを取り返そうとする。

「これはダメ。」

「やだっ、たべるのっ。」

「だから食ったら溶けちゃうって。」

「とけちゃダメなの?じゅんはそーいうのヤなの?」

バッカヤローっっっ!!!

やなワケないじゃんっ。

でもこんなん不自然だろ?!

「も……やだ、あっつい、じゅんっ……おねがいっ。」

緩慢な動きになった指先で
シャツのボタンを外し
圧倒的な色香を放ちながら
オレにしなだれかかってくるまー。

熱いのはアブナイ成分のせいで
自発的に発情してるんじゃないのは
ちゃんと分かってんだ。

だけどさ……

オレじゃなくて
他人の企みでってのが
はっきり言ってムカつくし

何してくれてんだって
文句の一つも言いたくなる。

「んっ、じゅん……っ、ねぇっ。」

「あーもうっ!どうすりゃいいんだよっ。」

溶けたというよりも
蕩けて滴り落ちそうな瞳と唇が
拒むことすら許されない程の
艶やかさで迫り来る。

ドウモコウモ
ホンノウノママニ
アジワエバイイダロ?

悪魔の囁きは
何故か翔さんの声に似て
ニヤケ顔で煽ってくる。

警戒心ゼロで
ホイホイ受け取るのもバカだけど
いちいちまーにチョッカイ出すのも
いい加減にしろって話だわ。

マジでさ。

後で覚えとけよ……。

アンタの計算通りになんのは心外だけど
心拍数なんて既に爆上がりだし
纏わり付くみたいに濃厚な匂いと温度に
オレまでアヤシゲな心持ちになってきた。