◤◢◤◢⚠︎注意⚠︎◤◢◤◢

こちらはBL要素を含む
お話となっております

苦手な方
受け付けられない方は
華麗にスルーでお願いします🙇‍♀️





狭いソファーの上で
熱を分け合うみたいに重ねたキスは
角度を変える度甘い呻きが混じり

深く絡めた舌先が
もっと刺激を欲しがって
自然と指が向かう先で
堪えきれず溢れた艶やかな声。

ビクリと跳ねた背をかき抱き
少し尖り始めた小さな芽を
指先でそっと転がせば
耐えかねたのか離れてしまった唇。

きっと後になったら
満足より罪悪感の方が勝る気がする。
 
それでも今じゃなきゃ
きっかけもチャンスも遙か未来になりそうで
少し怯えた瞳ごとその身体を抱き上げた。

向かう先は自分の部屋で
狭いのは百も承知だが
雅紀の部屋へ行くのは
何だか気が引けたせいだ。

「ね、ホントに……いい、の?」

何が正解なのかは知らないが
震えた声をきちんと受け止め
そっちこそいいのかと
熱はそのままに聞き返す。

「だって…やめたくない、から……。」
戸惑いを残した唇から溢れた声は
横たえたシーツの上に零れ落ち
引かれ合うまま身体を重ねていった。

酔いもないまっさらな状態で
あの夏の夜よりも熱を帯びた肌は
想像以上に自身を昂揚させ

乱れていく呼吸も
水気を含んで艷めく瞳も
俺だけに見せてくれる全てが愛おしくて
開かれていく身体を夢中で抱き締める。

遠慮がちに小さく漏れる喘ぎに煽られ
スウェットに手をかけようとした瞬間
それは不意に起こった。

「しょお…ちゃ…っ、やっぱ……怖い……かも。」

キュッと俺のシャツの胸元を掴み
興奮より不安を滲ませた瞳が
震えながら見上げている。

寸止めってのがキツイのは
お互い分かってるはずだが
逆の立場だったら
多分全力で拒否ってるよな……。

どっちがどうとか
そんな話を松本とした事が思い出され

流れ的な雰囲気で組み敷いたけど
いくら好きだ愛してると言っても
余りあるところしかない2人が
繋がるって不自然の極みでしかない。

だけど
1つになりたい気持ちは大いにあって
でも怖がる人に無理矢理は出来なくて

じゃあ俺がって手を挙げるのは
どう頑張っても無理ゲーでしかなく…。

「ごめん…今じゃないよな。」

これだけは我慢したくなくて
まだ熱が残る唇にそっとキスをして
雅紀の真横に寝転がった。

やっぱさ。

上手いこと行かないもんだな。

またしても『振り出しに戻る』だし。

未知の世界の扉は
そう簡単には開かれない。

当たり前だけど
そういう構造にはなってないし
想像でしかないけど
痛いなんてもんじゃねえよな……。

「あー…アイツの様子……見てくるわ。」

本気で罪を犯したみたいな
純粋な罪悪感に襲われ
ベッドから逃げ出そうとしたら。

「待って…っ、行っちゃヤダっ。」

追いかけて来た声と
伸びてきた手に手首を掴まれ
そぐわない力で一気に引き倒された。