燃えるゴミの日。
朝、ゴミステーションに行ったら、Tさんとバッタリ会った。
「おはようございます」とあいさつしたら
「あ、この前はお昼時に急にごめんね」と返してきたので
「いえいえ、そんな」と答えた。
T:「全部のお家、一軒一軒回ったからね。もうこれでキレイになるでしょ」
私:「ありがとうございます。大変でしたね」
T:「そうなんよ、あのあと・・・Kさんがね、これになってね」
そう言ってTさんは胸の前で両手の人差し指をクロスさせ、×を作った。
私:「え?訪問先で誰かとケンカになったんですか?」
この辺りで文句を言う人がいたとしたら、あそこかあそこの住人か・・・?
なんて勝手なあたりを心の中でつけてたら
T:「違うよ。私とよ」
Tさんが自分に指差した。
え、ええ~!?
私の家に来たときは仲のいい雰囲気で、っていうか、KさんがTさんを引っ張って来てたよね??
どういうこと?
T:「凛丸さんの家に行った後、私がKさんに言うたんよ。『よろしくお願いします。お邪魔しました』って挨拶はおかしいって」
ほほう、うちに来た直後か。
T:「だってそうでしょ?『お願い』じゃなくて『協力』や。『お願いします』じゃなくて『みんなでがんばっていきましょう』や」
まあ、それはそうや。
私もその言い分には賛成。
T:「『お邪魔します』かておかしい。家の中に入り込んでお茶を飲んだわけでもあるまいし。『さようなら』でええんよ」
・・・それはどっちでもいいんちゃうかな。
言わんけど。
T:「それでKさんと言い合いになってね。そしたら最後に『ムカツクー!!』ってKさんが叫んで、自分の家に帰ってしまったんよ」
私:「か、帰った?!え、そしたら、残りのお家、Tさん1人で回りはったんですか?」
T:「そうよ。だって、やり始めたんやから最後まで行かなあかんやん?私かて持病あってしんどいのに、Kさんもそれを知ってんのに・・・」
Tさんが涙くんだ。
私も前に聞いたことがある。
Tさんは昔の人にしては身長が高く、胸板も厚くてスタイルがいい。
でも実は健康問題をいくつも抱えてる、って。
T:「でもね、Kさんが『なんで私の気持ちがわからないんですか!ムカツクー!!』って怒って去っていく背中を見てね、思ったんよ」
私:「はい」
T:「あんな風に自分をさらけ出せるKさんがうらやましいな。でも反対に、あの後姿が私じゃなくてよかったな、って」
そのあと、同じ話を2回リピートして、私はすっかりTさんに同情しながら聞き入ってた。
30分くらい経った頃「長々と話してごめんね」と謝りながらTさんはとぼとぼ帰った。
そんなことがあったとは・・・。
Tさんサイドからの話だけで判断するのは、ちょっとアレかもしれないけど。
Kさん、やべーな。
