$アメリカ合衆国の防衛および航空宇宙電子機器メーカー レイセオン社
$アメリカ合衆国の防衛および航空宇宙電子機器メーカー。1928年レイセオン・マニュファクチュアリングとして設立,1959年レイセオンに社名変更した。1945~46年ベルモント・ラジオ,サブマリン・シグナルの両社を買収,電子工業の発展とともに拡大。多角化経営を進めて 1950年代にはアプライド・エレクトロニクス,マッハレット研究所を買収。1960年代にも有力企業を買収し,マイクロウェーブ施設,電子オーブン,大型冷蔵庫,石油開発,化学プラント建設,電力・鉄鋼プラント建設,出版などへ進出。
またミサイル(ホーク,スパローIII,パトリオット),レーダ,航空機用電子機器の研究開発でも著名で,1995年に軍用エレクトロニクス製品のメーカー,Eシステムズを,1996年にはクライスラーから防衛・航空関連部門を,さらに 1997年にはゼネラル・モーターズの子会社ヒューズ・エレクトロニクスとテキサス・インスツルメントの軍需部門をそれぞれ買収し全米 3位の軍需企業に成長した。2020年にユナイテッド・テクノロジーズと合併してレイセオン・テクノロジーズとなった。
$レイセオン・カンパニー(英語:Raytheon Company)は、かつて存在したアメリカ合衆国の軍需製品メーカー。2020年4月、ユナイテッド・テクノロジーズと合併し、レイセオン・テクノロジーズとなった。
歴史
- 創業
1922年にローレンス・K・マーシャル、ヴァンネヴァー・ブッシュ、チャールズ・G・スミスがマサチューセッツ州ケンブリッジでAmerican Appliance Companyとして創業する。最初の製品は「レイセオン」という名称の整流器で、1925年に「レイセオン」へ社名変更する。RaytheonのRayは英語で「光線」、theonはギリシャ語で「神々より」の意である。
レイセオンは英国のマグネトロン技術を基にしてマイクロ波レーダーの共同開発に着手し、マグネトロン・チューブの大量生産の成功により連合軍の勝利に貢献した。1945年、パーシー・スペンサーがマグネトロンは調理に使用できることを偶然の事故で発見。電子レンジ開発のきっかけになる。電子レンジは白物家電子会社のAmana社で生産されていたがレイセオンはエアコンメーカーのGoodmanにAmana社を売却、電子レンジを含め「白物家電」から撤退している。
- 1948年 - 誘導ミサイルを開発する。
- 1980年 - ビーチクラフト機の「ビーチ・エアクラフト・コーポレーション」社を傘下に収める。
- 1991年 - 湾岸戦争でパトリオットミサイルの映像が流れ知名度が上がる。
- 1993年 - 8月、ブリティッシュ・エアロスペース(BAe)から中型機ホーカー・ジェット機の製品ラインを買収し、「レイセオン・コーポレート・ジェッツ」とする。
- 1994年 - 9月、「ビーチ・エアクラフト・コーポレーション」と「レイセオン・コーポレート・ジェッツ」は合併し、子会社「レイセオン・エアクラフト・カンパニー」になる。
- 1995-1997年 - E-Systems社、Anschuetz社、Chrysler Technologies社、テキサス・インスツルメンツ社防衛部門、ヒューズ・エアクラフト(Hughes Aircraft)社を買収する。
- 2007年 - 3月26日、レイセオン・エアクラフト・カンパニー(ビーチクラフト及びホーカーシリーズの民間航空機部門)をゴールドマン・サックス系GSキャピタルパートナーズおよびオネックスパートナーズへ33億ドルで売却する。
- 2020年 - 4月、旧レイセオン社(Raytheon Company,NYSE:RTN)とユナイテッド・テクノロジーズの航空宇宙部門が経営統合しレイセオン・テクノロジーズ社 (Raytheon Technologies Corporation) が誕生。
主な製品
レイセオン社は世界第1位のミサイルメーカーであり、ミサイル防衛・情報・監視・偵察・精密攻撃、そして本土防衛関連の軍・政府系ミッションを手がけていた。その多くは軍事機密であった。
主力製品はミサイルのほかに戦闘システム(BCS)・電子戦システム・海上統合システム・統合空中システム・指揮統制システム・ネットセンサー・無人機/地上システム・宇宙戦略システム・各種ソナー・指向性エネルギー兵器・ナノエレクトロニクス・フリア・合成開口レーダー・連邦政府ITソリューション・地理空間システム・DCGS・NPOESSなど。
顧客はロスアラモス研究所・陸軍研究所など。近年では軍向けのパワードスーツも開発していた。
また、親会社であるRTXコーポレーションの事業部門は、レイセオン、プラット・アンド・ホイットニー、コリンズ・エアロスペースから構成されている。旧ユナイテッド・テクノロジーズ航空宇宙部門のプラット・アンド・ホイットニーが航空宇宙産業向けエンジンなどを、コリンズ・エアロスペースが航空宇宙システム他、化学、食品加工、建築、採掘に至るまで様々な工業製品を手がけている。