$戦争語彙集 単行本 オスタップ・スリヴィンスキー (著), ロバート・キャンベル(翻訳)
$「わたしの家も、この街も、置いていけばゴミになるの?」 「ゴミ」「星」「林檎」……戦争の体験は一人ひとりが言葉に抱く意味を変えてしまった。ウクライナを代表する詩人が避難者の証言を聴き取り、77の単語と物語で構成した文芸ドキュメント。ロバート キャンベルが現地を訪ねた記録とともに自ら翻訳して紹介する。
登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2023/12/26)
- 発売日 : 2023/12/26
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 216ページ
- ISBN-10 : 4000616161
- ISBN-13 : 978-4000616164
- 寸法 : 1.77 x 12.9 x 18.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 4,527位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 32位外国のエッセー・随筆
- - 1,640位ノンフィクション (本)
$オスタップ・スリヴィンスキー (ウクライナ語:Остап Сливинський; ロシア語: Остап Сливинский; 英語:Ostap Slyvynsky, 1978年10月14日 - ) は、ウクライナの詩人、エッセイスト、翻訳家、文芸評論家、研究者である。詩集をいくつか出版し、国内外の文学賞を受賞している。また海外の小説をいくつもウクライナ語に翻訳している。ウクライナ・カトリック大学准教授、ペン・ウクライナ副代表。
経歴
スリヴィンスキーはウクライナのリヴィウで生まれた。2007年にリヴィウ大学スラブ言語文学研究所で博士課程を修了した。彼の博士論文「沈黙の現象」は、1960年代から1990年代にかけてのブルガリア人作家の作品を分析したものである。
詩作と並行して、スリヴィンスキーはさまざまな出版物にも寄稿し、現代文学やベラルーシ文学のアンソロジーを編纂している。彼はまた文芸雑誌『レーダー』の編集者でもある。リヴィウ大学でポーランド語とポーランド文学も講じている。2006年と2007年には同大学で開催された国際文学祭の企画運営にも携わった。
スリヴィンスキーはリヴィウに住んでいる。ウクライナ・カトリック大学文芸学科准教授で、中東欧文学・比較文学を教えている。
作品
2009年までに、スリヴィンスキーは4冊の詩集を出版し、それらは全て11の言語に翻訳された。彼の詩のスタイルは不安定で、連想やイメージだけでなく言語や歴史や政治を反映している。彼の詩はアントニッチ文学賞(1997年)、ヒューバート・ブルダ賞(2009年)、コヴァリフ基金賞(2013年)を受賞している。
スリヴィンスキーが翻訳した本の著者には、チェスワフ・ミウォシュ、ハンナ・クラル、アンジェイ・スタシュク(英語版)、オルガ・トカルチュク、ミコライ・ロジンスキー、イグナシー・カルポヴィッツ(英語版)、デレック・ウォルコット、ウィリアム・カーロス・ウィリアムズ、ジェームス・テイト(英語版)、そしてゲオルギ・ゴスポディノフ(英語版)がいる。彼の翻訳はウクライナ政府に表彰され、2014年にはポーランド文化功労勲章を受章した。
作曲家ボダン・セヒン(英語版)と共に、スリヴィンスキーは2015年にメディア・パフォーマンス「準備」を上演したが、これはウクライナ東部の犠牲者に捧げられている。
2020年4月から8月にかけて行われた、世界48か国の詩人によるパンデミック時代の連歌に参加した。