「職場の生産性を下げる3つの罠」より
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幼稚園の現場は「〇〇先生に聞かないと分からない」という「属人的な仕事」がありがちで、しかもそれが大きな問題だとは捉えられていない。
その結果どんなことが起こっているか…
「コロナ前にやってたこの行事の計画書にある〇〇って、どういうこと?」「行事のために作った〇〇はどこにいったの?」
…
「それは、異動した〇〇先生が詳しいですよ」
そして、時間をかけて再び計画を修正したり、行事で必要な物を作ったりする。
また、園によって行事のすすめかたや会議のもちかたが異なるため、管理職(教員)は異動する度に「この園では、〇〇のことはどうなっているんですか?」と、古参の教員に頼らざるを得ない。すると、気に食わない管理職(教員)には必要な情報をあえて教えないという意地悪を巧妙に行う人もいる。
さらに、管理職より権力をもち、今までのやり方と違うというだけで反対したり、気に入らない教員をいじめて退職に追いやる人もいる。
園がある地域によって、子どもの様子が違ったりするので、「園の実情に合わせて保育のあり方や行事の内容を変えるべき」というのはあるかと思うが、会議のもちかたとか、行事の基本的なすすめ方(スケジュール管理)など、そろそろマニュアル化できるものはしていったほうが良いと思っている。
公立幼稚園は、異動に伴って新しい園で1から仕事を覚え直すことを「修行だ」といって、美徳みたいにして喜んでいる部分もあるが、これで病休者を毎年のように出しているんじゃ、元も子もない。
その点私立幼稚園では、毎年のように若手が大量に入職するからか、行事のすすめかた、会議の持ち方がきちんとマニュアル化されていた。指示系統も園長→主任→担任としっかりしており、製作物などは担任と主任の間で合意できているもの(毎月の製作物や運動会のダンスなど)については、園長は最終チェックをするのみだった。
もし「ここを直してほしい」というようなことがあっても、また主任を通して担任に指示がくるので、担任は主任と話を詰めれば良い。
しかし、公立幼稚園では主任とは話がついても、園長に「全部やり直し」を命じられることも多々あるため、たとえば、園長と、主任が両方いる場で、自分が考えいるアイディアを話し、それぞれの反応をみてから、製作の見本作りなどに着手する、というような戦略的?な立ち回りが求められ、非常に厄介だ。